ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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個人的評価: ■■■□□□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
「斬って斬って斬りまくれ」のせいでつまんなくなった気がする
集団抗争劇ということで数が大事だということはわかるが、そう考えると13人というのは中途半端で扱いづらい数のようだ。
13人の刺客のうちドラマ的必要、または戦闘部隊の一員としての個性が割り与えられているのは少ない。
チラシを見ると槍の使い手、作戦参謀、弓矢の名手などと各人の能力が紹介されてはいるが、劇中でそうした能力はほぼ確認できず、クライマックスはひたすら刀で斬るだけ。
せいぜい7~8人までが個性を描き分けやすいメンバー数だろう。
いくつかのチームもので俳優名を出さずにメンバーを紹介してみよう
ウルトラマンの科学特捜隊:5名「中年の厳しいリーダー」「通信担当の紅一点」「デブで射撃の名手」「のっぽでギャグ担当の天才発明家」「ハンサムでしっかり者で実はウルトラマン」
スタートレック:7名「アメリカ人のハンサム艦長」「バルカン星人の論理好きの副長」「アメリカ人の皮肉屋の船医」「スコットランド人の初老のエンジン担当」「日本人の航海士」「アフリカ人の女性通信員」「ロシア人の青年士官」
七人の侍:7名「最年長のリーダー」「恋愛担当の青二才」「楽天家の参謀」「リーダーの古い馴染みの部下」「ギャグ担当のつらいときに重宝する奴」「クールな剣豪」「野育ちの暴れん坊」
プライベートライアン:8名「リーダー」「サブリーダー・デブ」「臆病者の通訳・チビ」「狙撃の名手・やせ」「ユダヤ人」「イケメン」「衛生兵」「すぐ死んだ奴」
8人くらいから個性分けがあやしくなってくる
(テレビの場合は1回のエピソードで全員の個性が発揮されることは多くないけれど)
では「十三人の刺客」のメンバーを紹介しよう
「リーダー」「リーダーの甥・イケメン」「野人みたいなやつ(セックス強い)」「剣豪」「いちばん若い奴」「デブめの面白そうな中年」「時代劇でよく見る顔の初老の参謀」「爆破担当A」「爆破担当B」「侍1」「侍2」「侍3」「侍4」
・・・という感じで、正直言って後ろの6人の役割が劇中で入れ替わっていたとしても判断つかない。数合わせのために集められた感が強い。はじめの七人にしても戦いが始まれば全員役割に変化がない。斬るだけ。
銃の名手、弓矢の達人、医者、忍者、怪力、チビですばしっこい、調達屋、工作とか建築とか得意、片腕とか労咳を患ってるとか健康面のハンデがあるやつ・・・などなどちょっと考えただけで色んなメンバーが考えつくのに、「刀を持った侍が十三人」というだけではチーム劇としてとてももったいない。
伊勢谷友介の破天荒すぎるキャラが面白すぎたので救われているとはいえ。
物語としても作戦のほとんどは敵の到着遅延のために費やされ、戦闘では退路を塞ぐ仕掛けが出るくらいでほぼ無策。決意とか覚悟とかの精神論以外になぜ勝てたのかが見えない。到着遅延策にしても、そもそも刺客たちがもっと早くに出発していれば良かっただけの話ではないか。
そして決定的に虚しいのがクライマックスのつまらなさである。
初日挨拶で役所さんは「トラウマになる」とこの作品の凄惨さをアピールしていたが、1996年にメル・ギブソン先生の「ブレイブハート」によって心に深い傷を負ったのに比べると、本作のクライマックスは悪い意味での「チャンバラ」の域を超えていない。
演技で表現するだけのチャンバラが延々続くだけのクライマックスにはっきりいうと退屈を覚えたのだった。
トラウマにしたかったらオープニングの切腹シーンなど固定カメラのワンショットで血と腸が噴出す様を冷徹に撮るべきだ。
[追記]
良かったところ
・手足を切られた女の裸を見た役所広司が思わず・・・笑い出すところ
・稲垣吾郎ちゃんの悪人ぶり。おぼっちゃんぽさを残しつつ殺したりするところがよかった。いっそ、殺すところも犯すところもはっきり映し出してほしかったが
********
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個人的評価: ■■■□□□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
「斬って斬って斬りまくれ」のせいでつまんなくなった気がする
集団抗争劇ということで数が大事だということはわかるが、そう考えると13人というのは中途半端で扱いづらい数のようだ。
13人の刺客のうちドラマ的必要、または戦闘部隊の一員としての個性が割り与えられているのは少ない。
チラシを見ると槍の使い手、作戦参謀、弓矢の名手などと各人の能力が紹介されてはいるが、劇中でそうした能力はほぼ確認できず、クライマックスはひたすら刀で斬るだけ。
せいぜい7~8人までが個性を描き分けやすいメンバー数だろう。
いくつかのチームもので俳優名を出さずにメンバーを紹介してみよう
ウルトラマンの科学特捜隊:5名「中年の厳しいリーダー」「通信担当の紅一点」「デブで射撃の名手」「のっぽでギャグ担当の天才発明家」「ハンサムでしっかり者で実はウルトラマン」
スタートレック:7名「アメリカ人のハンサム艦長」「バルカン星人の論理好きの副長」「アメリカ人の皮肉屋の船医」「スコットランド人の初老のエンジン担当」「日本人の航海士」「アフリカ人の女性通信員」「ロシア人の青年士官」
七人の侍:7名「最年長のリーダー」「恋愛担当の青二才」「楽天家の参謀」「リーダーの古い馴染みの部下」「ギャグ担当のつらいときに重宝する奴」「クールな剣豪」「野育ちの暴れん坊」
プライベートライアン:8名「リーダー」「サブリーダー・デブ」「臆病者の通訳・チビ」「狙撃の名手・やせ」「ユダヤ人」「イケメン」「衛生兵」「すぐ死んだ奴」
8人くらいから個性分けがあやしくなってくる
(テレビの場合は1回のエピソードで全員の個性が発揮されることは多くないけれど)
では「十三人の刺客」のメンバーを紹介しよう
「リーダー」「リーダーの甥・イケメン」「野人みたいなやつ(セックス強い)」「剣豪」「いちばん若い奴」「デブめの面白そうな中年」「時代劇でよく見る顔の初老の参謀」「爆破担当A」「爆破担当B」「侍1」「侍2」「侍3」「侍4」
・・・という感じで、正直言って後ろの6人の役割が劇中で入れ替わっていたとしても判断つかない。数合わせのために集められた感が強い。はじめの七人にしても戦いが始まれば全員役割に変化がない。斬るだけ。
銃の名手、弓矢の達人、医者、忍者、怪力、チビですばしっこい、調達屋、工作とか建築とか得意、片腕とか労咳を患ってるとか健康面のハンデがあるやつ・・・などなどちょっと考えただけで色んなメンバーが考えつくのに、「刀を持った侍が十三人」というだけではチーム劇としてとてももったいない。
伊勢谷友介の破天荒すぎるキャラが面白すぎたので救われているとはいえ。
物語としても作戦のほとんどは敵の到着遅延のために費やされ、戦闘では退路を塞ぐ仕掛けが出るくらいでほぼ無策。決意とか覚悟とかの精神論以外になぜ勝てたのかが見えない。到着遅延策にしても、そもそも刺客たちがもっと早くに出発していれば良かっただけの話ではないか。
そして決定的に虚しいのがクライマックスのつまらなさである。
初日挨拶で役所さんは「トラウマになる」とこの作品の凄惨さをアピールしていたが、1996年にメル・ギブソン先生の「ブレイブハート」によって心に深い傷を負ったのに比べると、本作のクライマックスは悪い意味での「チャンバラ」の域を超えていない。
演技で表現するだけのチャンバラが延々続くだけのクライマックスにはっきりいうと退屈を覚えたのだった。
トラウマにしたかったらオープニングの切腹シーンなど固定カメラのワンショットで血と腸が噴出す様を冷徹に撮るべきだ。
[追記]
良かったところ
・手足を切られた女の裸を見た役所広司が思わず・・・笑い出すところ
・稲垣吾郎ちゃんの悪人ぶり。おぼっちゃんぽさを残しつつ殺したりするところがよかった。いっそ、殺すところも犯すところもはっきり映し出してほしかったが
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