スター・ウォーズ・シナリオ検討会議(想像)
監督兼脚本のジョージ・ルーカスと、製作リック・マッカラムの秘密ミーティングで交わされた会話(の予想)
リック・マッカラム(以下RM)「ルーカスさん、大体出来上がりました?」
ジョージ・ルーカス(以下GL)「ああ、できたよ。まったく・・チェックなんていらねーよ」
RM「だってまた"2"みたく、ジャパンの昼メロ並みのラブシーン決定稿にされたらたまんないですからね」
GL「うるせーなー。わかってんの?俺は"4"で、オスカーの作品・監督・脚本候補になった男よ。才能豊かなヒットメーカーだぜ」
RM「いつまで30年前の栄光にすがってんすか!!だいたいあんた、"1"と"2"じゃラジー候補になってるでしょ。いいから早く見せて!!どれどれフムフム・・・」
・・・1時間経過・・・
RM「いやあ、今回は結構面白いっすねえ」
GL「だろ。泣けるだろ。宇宙版タイタニックだろ」(※1)
RM「([心の声]別の人気映画のネームバリューを利用してちゃだめだろ・・・)え・・ええ、ただ・・その・・・いくつか・・・」
GL「なんだよ」
RM「アナキンが・・その・・・急激に悪になってるような気がするんですが・・・彼が悪に走らざるを得なかった背景がパドメの死の予知夢だけってのは、弱いというか・・・子供たち惨殺するほど堕ちるにはちょっと・・・その・・もっと心理的な深みが・・・ですねえ」
GL「ばーか!!それでいいんだよ。お前、これから造ろうとしてるの何かわかってる? スターウォーズだよ。どこの世界にスターウォーズにリアルな心理描写求める客がいるんだよ!そんなのに尺使うくらいなら、CG宇宙戦やヨーダ大暴れのアクション増やした方がウケルって。」
RM「ヨーダのアクション・・・またやるんですか・・・。"2"でもヨボヨボなヨーダが突然ジェット・リーみたく飛び回って失笑を買ったような・・・」
GL「ジェット・リー!!いいねえ!!そうだ、ジェットみたく、すごい高いところで色んなもんぶっ壊しながら皇帝と戦うことにしよう!!あの元老院の議会とか良くない?あそこがバカバカ壊せば、『あのシーンはルーカスが民主主義の崩壊に警鐘を鳴らしているのだ』とかなんとかフカヨミするやつ出てくるって」
RM「([心の声]しまった・・・余計なことを言ってしまった・・・)」
GL「おーい、ナンシー、『天地大乱』ってビデオ持ってきて。じゃ、それ参考にあのシーン書き直してよ。バシッと盛り上げようぜ。」(※2)
RM「あ・・・そうそうヨーダといえば、このシーンですけど・・・ヨーダがシャツ一枚で通風管の中這い回るとこ・・・これってもしかしてあれのパクリですか?ダイハー・・・」
GL「待った!!待った!!シーッ!! この権利と訴訟の国アメリカでめったなこと言わないでくれよ・・・」
・・・しばらくして、最終確認作業に入る・・・
RM「さてと、それにしても全編通じて怒涛の辻褄あわせというか、・・・なんか説明に終始してますね。特にラスト10分。まあ、いちおう確認しますか。"5"や"6"で見せてしまったベイダーのハゲ頭誕生の秘密はOKと・・・」
GL「ルークとレイアが離れ離れになったことも、ベイダーがレイアのこと知らなかったこともOKだろ」
RM「"4"でベイダー、レイアを拷問してたりしますけど・・・フォースで気づかないのかなあ」
GL「いいんだよ。ベイダーの胸のマシンも生命維持装置っぽく説明がついただろ」
RM「あそこ狙ったら一発じゃ・・・」
GL「気にするな。"4"以降バトル・ドロイドが出てこないことも説明済みだし、皇帝の顔が特殊メイクっぽくなったことも説明ついたし、盲点はないよな。ま、なんかあったら"4"、"5"、"6"の映像CGで差し替えてオリジナルは封印すりゃいいや」(※3)
RM「あっと!! 3POとR2、"1"から"3"の記憶残してたらまずいでしょ。3POはアナキンもオビワンも知らなかったっぽいですよ」
GL「ああ、そうだった・・・うーん困ったな。ま、最後の方で『記憶を消しとけ』って一言入れときゃいいだろ」
RM「・・・え・・・それだけ・・・ですか・・・([心の声]ファンは納得するかなぁ・・)」
※1・・・ルーカスが来日時記者会見で喋った言葉。あのスター・ウォーズが別の映画に例えられるなんて、しかもルーカス自身によって・・・堕ちたなあ・・・と思ったものだ
※2・・・ナンシーなんて秘書はいません。多分。
なお嘘か本当か知らんけど、ヨーダVS皇帝のとこやアナキンVSオビワンのシーンはスピルバーグに考えてもらったとか・・・(キネ旬のインタビューでルーカス自身が語ってた)
※3・・・再販されるDVDでは"5"の皇帝の顔と声がイアン・マクダーミドのそれに、"6"のラストでヨーダとオビワンと一緒に立ってるアナキンがヘイデン・クリステンセンに差し替えられている。こういうのいいんだろうか?
**************************
さて、ほとんど義務感だけで鑑賞したエピソード3ですが、"1"や"2"よりはるかに面白かったです。
戦闘シーンやアクションシーンが多くて。
なんつってもマスター・ヨーダが前作以上の大暴れ。
「目立たずに侵入できるぞ」とか言っておきながら、めちゃくちゃ目立つ大チャンバラ!!カメラ目線で決めポーズ!!
シスの電撃みたいのくらって、ドヒューーーン・・ビターン!!ってとこも、個人的にかなりうけました。
飛ぶ飛ぶ、走る走る、と大活躍。「ゴジラFinal Wars」のように「強い奴ほどよく動く」という理念に基づくキャラ。これが900歳の老人の動きか!?
実際ルーカスがジェットやダイハードに影響されたかは知らんけど、ほぼ同じことをヨーダがやるから面白い。
決め台詞もあるぞ
「お前の帝国は一日で終わりじゃ!!それでも長すぎたわ!!」
やっべー、かっこいいーー・・だけど、それほど豪語したわりに「落ちのびよう・・・力が及ばなかった・・・」と最後はかなり弱気な発言
**************************
台詞といえば、この映画は、恐らく映画史上最もスケールのでかい愛の言葉を聴くことができる。
「二人で宇宙を支配しよう」
実際、この発言はすごい。この国全てが君のものだ、くらいなら普通に使われる言葉だが(ほんとか?)、「宇宙」(銀河だったかも)まで飛躍することはめったにない。
もちろん長い映画の歴史に一度も無かったはずはないと思うが、めったに聴かれない発言であることは間違いない。
ロマンだねえ。俺も言ってみたいよ。
戸田奈津子先生お得意の意訳や誤訳かも知れんが、なんにせよナイス・トランスレーション!!ってことでよいだろう。
と・・ここで思ったのは、あそこまで豪語したアナキンも結局オビワンに負け、ヨーダも負け、「わしはジェダイの技を全部マスターした!!」みたいなビッグマウスでオビワンを威嚇したグリーバス将軍もオビワン余裕の微笑で倒され・・・実はこの映画「弱い奴ほどよく吠える」という思想もあるのかもしれない。
**************************
残念だったこと。
若き日のハン・ソロとか出してほしかったなあ
ルーカスに望むこと
エピソード0 The Adventure of Young Yoda
作ってください!!
ジェダイ騎士を夢見るヨーダの修行と冒険と恋と友情・・・インディ4なんかより面白そう!!
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
監督兼脚本のジョージ・ルーカスと、製作リック・マッカラムの秘密ミーティングで交わされた会話(の予想)
リック・マッカラム(以下RM)「ルーカスさん、大体出来上がりました?」
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GL「うるせーなー。わかってんの?俺は"4"で、オスカーの作品・監督・脚本候補になった男よ。才能豊かなヒットメーカーだぜ」
RM「いつまで30年前の栄光にすがってんすか!!だいたいあんた、"1"と"2"じゃラジー候補になってるでしょ。いいから早く見せて!!どれどれフムフム・・・」
・・・1時間経過・・・
RM「いやあ、今回は結構面白いっすねえ」
GL「だろ。泣けるだろ。宇宙版タイタニックだろ」(※1)
RM「([心の声]別の人気映画のネームバリューを利用してちゃだめだろ・・・)え・・ええ、ただ・・その・・・いくつか・・・」
GL「なんだよ」
RM「アナキンが・・その・・・急激に悪になってるような気がするんですが・・・彼が悪に走らざるを得なかった背景がパドメの死の予知夢だけってのは、弱いというか・・・子供たち惨殺するほど堕ちるにはちょっと・・・その・・もっと心理的な深みが・・・ですねえ」
GL「ばーか!!それでいいんだよ。お前、これから造ろうとしてるの何かわかってる? スターウォーズだよ。どこの世界にスターウォーズにリアルな心理描写求める客がいるんだよ!そんなのに尺使うくらいなら、CG宇宙戦やヨーダ大暴れのアクション増やした方がウケルって。」
RM「ヨーダのアクション・・・またやるんですか・・・。"2"でもヨボヨボなヨーダが突然ジェット・リーみたく飛び回って失笑を買ったような・・・」
GL「ジェット・リー!!いいねえ!!そうだ、ジェットみたく、すごい高いところで色んなもんぶっ壊しながら皇帝と戦うことにしよう!!あの元老院の議会とか良くない?あそこがバカバカ壊せば、『あのシーンはルーカスが民主主義の崩壊に警鐘を鳴らしているのだ』とかなんとかフカヨミするやつ出てくるって」
RM「([心の声]しまった・・・余計なことを言ってしまった・・・)」
GL「おーい、ナンシー、『天地大乱』ってビデオ持ってきて。じゃ、それ参考にあのシーン書き直してよ。バシッと盛り上げようぜ。」(※2)
RM「あ・・・そうそうヨーダといえば、このシーンですけど・・・ヨーダがシャツ一枚で通風管の中這い回るとこ・・・これってもしかしてあれのパクリですか?ダイハー・・・」
GL「待った!!待った!!シーッ!! この権利と訴訟の国アメリカでめったなこと言わないでくれよ・・・」
・・・しばらくして、最終確認作業に入る・・・
RM「さてと、それにしても全編通じて怒涛の辻褄あわせというか、・・・なんか説明に終始してますね。特にラスト10分。まあ、いちおう確認しますか。"5"や"6"で見せてしまったベイダーのハゲ頭誕生の秘密はOKと・・・」
GL「ルークとレイアが離れ離れになったことも、ベイダーがレイアのこと知らなかったこともOKだろ」
RM「"4"でベイダー、レイアを拷問してたりしますけど・・・フォースで気づかないのかなあ」
GL「いいんだよ。ベイダーの胸のマシンも生命維持装置っぽく説明がついただろ」
RM「あそこ狙ったら一発じゃ・・・」
GL「気にするな。"4"以降バトル・ドロイドが出てこないことも説明済みだし、皇帝の顔が特殊メイクっぽくなったことも説明ついたし、盲点はないよな。ま、なんかあったら"4"、"5"、"6"の映像CGで差し替えてオリジナルは封印すりゃいいや」(※3)
RM「あっと!! 3POとR2、"1"から"3"の記憶残してたらまずいでしょ。3POはアナキンもオビワンも知らなかったっぽいですよ」
GL「ああ、そうだった・・・うーん困ったな。ま、最後の方で『記憶を消しとけ』って一言入れときゃいいだろ」
RM「・・・え・・・それだけ・・・ですか・・・([心の声]ファンは納得するかなぁ・・)」
※1・・・ルーカスが来日時記者会見で喋った言葉。あのスター・ウォーズが別の映画に例えられるなんて、しかもルーカス自身によって・・・堕ちたなあ・・・と思ったものだ
※2・・・ナンシーなんて秘書はいません。多分。
なお嘘か本当か知らんけど、ヨーダVS皇帝のとこやアナキンVSオビワンのシーンはスピルバーグに考えてもらったとか・・・(キネ旬のインタビューでルーカス自身が語ってた)
※3・・・再販されるDVDでは"5"の皇帝の顔と声がイアン・マクダーミドのそれに、"6"のラストでヨーダとオビワンと一緒に立ってるアナキンがヘイデン・クリステンセンに差し替えられている。こういうのいいんだろうか?
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さて、ほとんど義務感だけで鑑賞したエピソード3ですが、"1"や"2"よりはるかに面白かったです。
戦闘シーンやアクションシーンが多くて。
なんつってもマスター・ヨーダが前作以上の大暴れ。
「目立たずに侵入できるぞ」とか言っておきながら、めちゃくちゃ目立つ大チャンバラ!!カメラ目線で決めポーズ!!
シスの電撃みたいのくらって、ドヒューーーン・・ビターン!!ってとこも、個人的にかなりうけました。
飛ぶ飛ぶ、走る走る、と大活躍。「ゴジラFinal Wars」のように「強い奴ほどよく動く」という理念に基づくキャラ。これが900歳の老人の動きか!?
実際ルーカスがジェットやダイハードに影響されたかは知らんけど、ほぼ同じことをヨーダがやるから面白い。
決め台詞もあるぞ
「お前の帝国は一日で終わりじゃ!!それでも長すぎたわ!!」
やっべー、かっこいいーー・・だけど、それほど豪語したわりに「落ちのびよう・・・力が及ばなかった・・・」と最後はかなり弱気な発言
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台詞といえば、この映画は、恐らく映画史上最もスケールのでかい愛の言葉を聴くことができる。
「二人で宇宙を支配しよう」
実際、この発言はすごい。この国全てが君のものだ、くらいなら普通に使われる言葉だが(ほんとか?)、「宇宙」(銀河だったかも)まで飛躍することはめったにない。
もちろん長い映画の歴史に一度も無かったはずはないと思うが、めったに聴かれない発言であることは間違いない。
ロマンだねえ。俺も言ってみたいよ。
戸田奈津子先生お得意の意訳や誤訳かも知れんが、なんにせよナイス・トランスレーション!!ってことでよいだろう。
と・・ここで思ったのは、あそこまで豪語したアナキンも結局オビワンに負け、ヨーダも負け、「わしはジェダイの技を全部マスターした!!」みたいなビッグマウスでオビワンを威嚇したグリーバス将軍もオビワン余裕の微笑で倒され・・・実はこの映画「弱い奴ほどよく吠える」という思想もあるのかもしれない。
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残念だったこと。
若き日のハン・ソロとか出してほしかったなあ
ルーカスに望むこと
エピソード0 The Adventure of Young Yoda
作ってください!!
ジェダイ騎士を夢見るヨーダの修行と冒険と恋と友情・・・インディ4なんかより面白そう!!
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して欲しいですね~。めっちゃくちゃかっこいいですもん。お嫁さんにして下さいと言いたいぐらいです(笑)。
「二人で宇宙を支配しよう」
ってのも、面白かったですね。言ってみたいし、言われてみたいです(笑)。「えぇ」って答えられるかなぁ。誤訳ならいい誤訳ですよね。
こんな記事で勉強してちゃダメよ。ルーカス怒っちゃう
>海音さま
「えぇ」って答えたら、貴方も立派なダークサイド
黒マスク被ってコーホー言わないで下さいね
的を得た内容になっていたと思いました。
ルーカスにとって今作は、ヒットは二の次で、良く言えば肩に力が入ってなく、悪く言えば勢いの欠く、非常にリラックスした状態で撮ったのではないのでしょうか。まさに“巨匠”の域に達してきたなあという感じです。これは、スピルバーグの「宇宙戦争」にも感じたことでした。このことから、この2人が組む「インディ4」が単なる娯楽大作にならないことは間違いなさそうです。
たしかに、1秒で名前決めてましたね。ラスト前のエピローグにそんなに時間いっぱい使うわけにいかなかったんでしょう。
強いフォースの持ち主たるアナキン様には、ゴムなど効果がないのです。
>大澤大介さま
私は非常に不安なインディ4です。60オーバーのハリソンと、一仕事終えてだらだら余生を過ごしたそうなルーカス。スピルバーグはまだやれると思うけど、彼自身あまりインディに思い入れなさそうだし。リメイクの後シリーズものやるのはやめて欲しいです。
なんとなくですが、インディ4、企画倒れで終わるんじゃないかという気がします。(私の願望かな)
絶対ムリなの、わかってるんですけどね…(笑)
でも、出たら面白かったなあ
ハン・ソロ
ランド・カルリシアンと喧嘩してるのをアナキンが止めるとか
ヨーダ大好きです。あの声と動き、たまりません。
シナリオ検討会議とても面白く読みました。
色んな疑問と不満点はありますが、それ以上にSWを愛しているので、突っ込みもまた楽しいですね。
また寄らせて頂きます!