7年前の8月まで私が堤堯氏の名前を目にすることはなかったと思う。
以下は、本日発売の月刊誌Hanadaでの久保絋之氏との連載対談「蒟蒻問答」からである。
「中国の電撃侵略2021-2024」(石平&門田隆将)が指摘している習近平とバイデンの関係性に対する懸念が全く正しい事を証明している箇所が幾つかあった。
私は先般来日本の野党やテレビメディアの怪しさを思い続けていた。
北朝鮮の核開発&ミサイル発射が国際社会で問題になっていた時分には、彼らの頭目である朝日新聞がモリカケ問題を捏造して数年間、その事だけを大報道していた。
中国が南シナ海を不法占領し尖閣諸島に対しても連日、領海侵犯を繰り返しだした時分には、連日、桜を観る会、等と言う噴飯物の大報道を繰り返した。
バイデンと習近平の関係という日本と台湾にとって死活的な大問題が眼前に在る今は、菅首相の長男が勤務している会社から総務省の役人が7万円コース…東京の高級料亭ではそれほど驚く程の金額ではないはずだ。
そもそも、東京はワンルームで10万円以上の賃料は、ごく普通の街なのである。
朝日新聞やNHK等のマスメディアは、愚劣であると言う以前に、世界でたった二つの反日国家であるだけではなく、「底知れぬ悪」と「まことしやかな嘘」の国である中国と韓国の工作下に在ると言っても過言ではない。
自虐史観の塊の連中が自虐ネタを作り出して日本を批判させて喜んでいる態様。
中国と言う史上最悪の独裁国家と自由主義陣営が真剣勝負で対峙し、これを壊滅しなければならない時、バイデンを選んだ米国民と、日本の野党政治屋達や上記の彼らは、自由主義陣営の獅子身中の虫である。
「ドイツに学べ」等と言い続けて来た彼らに、先日、真実を突き付けた論文が掲載された。西側諸国の獅子身中の虫だったドイツが、国連で、39か国を代表して中国の民族浄化等の問題を告発した、との論文である。
以下は日本国民のみならず世界中が知らなければならない事実である。
彼らは、このような状況の時に、何故か、菅首相の長男が所属する会社が総務省の役人を7万円の高級レストランで接待した等と連日大騒ぎしているのである。
彼らの愚劣さは、そのしみったれた額と相まって、彼らが国賊に等しい存在である事、中国や韓国のパペットである事も自ら露呈しているのである。
考えても見たまえ。
習近平は副大統領だったバイデンを会食で買収したのではない。
1000億円の巨額で買収したのである。
そのバイデンが大統領となったのである。
*今、英訳している最中に、私の「直感」が働いた…空海、信長と同質の直感である。
彼らはバイデンと習近平の関係、特に金銭関係から日本国民の目を逸らす為に菅氏長男報道を続けている!
尖閣防衛や台湾について、「バイデンはトランプと同様に中国と厳然と対峙しなければならない」と、全紙が一致して、信長の大音声を上げて大報道しなければならない時に、彼らが大報道している事々を見れば、彼らが中国の工作下に在るのは論を俟たない。
自由主義陣営に呼びかけてバイデンを糺す。
それが民主主義陣営、自由主義陣営のリーダーたるべき日本のマスメディアが取らなければならない態度である。
にも拘らず、森氏云々、菅首相の長男云々、こんな事を連日大報道している彼らは、もはや売国奴であり国賊であると言っても過言ではないのである。
まず、テドロスのクビを切れ!
堤堯×久保紘之
「朝海の悪夢」がまた起きる
久保
バイデンはオバマの政策を全否定したトランプへの意趣返しなのか、トランプの政策をひっくり返すことにのみ目が行って、習近平の戦略的野心に気づかない。
つまり、習近平に対抗できる戦略的思考を欠いたインチキ野郎なんですよ。
彼は外交演説で、中国は「最も重大な競争相手」であり、中国政府による「人権、知的財産、国際的規範に対する攻撃」と対峙する方針を一応は示しだけど、何もできやしないでしょう。
2月5日の産経新聞に、田久保忠衛さんが「米中大国外交の犠牲にならぬため」と題してこう書いています。
《日本が大国間外交の犠牲にならないかどうか最大の警戒を要するのは、中国が極めて熱心でありながら米国との関係悪化の兆しを見て取るや否や引っ込めてしまった「新型大国間関係」案である。(中略)当時のバイデン副大統領は13年末に訪中し、この問題で突っ込んだ話し合いをしている》
田久保さんは、1971年のニクソン訪中発表を日本が知ったのは発表時間の数分前で、外務省の完敗であり、日本全体が異常な衝撃を受けた。
それと同じことをバイデンはやるのではないか、と警告しているわけです。
堤
いわゆる「朝海の悪夢」というやつだね。
駐米大使・朝海浩一郎が「いつの日か突如、米中が日本の頭越しに手を結ぶ事態」を夢見て怖れた。
それが「朝海の悪夢」として外務省のいまに伝わる。
バイデンは2016年にヒラリーの応援演説で壇上に立った時に、こう発言した。
「核武装を持てないように我々が日本の憲法を書いたことを、彼(トランプ)は知らないのではないか。彼は学校で習わなかったのか。トランプは判断力に欠けており、信用できない」
バイデンが日本をどう見ているかがわかる発言だよ。
久保
アメリカ上院の外交委員会に巣くう古参の外交通なんかには、民主党であれ共和党であれ、日本はアメリカが血を流して得た数少ない“戦利品”の一つという古い記憶がどこかに残っているんですかね。
トランプだって、大統領になる前に日本に抱いていた印象は同じような偏見に満ちたものでしたけど。
中国に「言うてみるだけ」
堤
オバマ=バイデンのコンビは、中国の東南シナ海への領有権拡張、人工島の軍事化、ウイグル族の人権弾圧、さらには北朝鮮の核保有を黙認してきた。
このコンビは、北朝鮮の核問題に対して「戦略的忍耐」というスローガンを掲げた。
これって「何もしない」の同義語だ。
今度のバイデン政権はどうか。
サキ報道官が対中政策を問われて、「我々の中国への対応は過去数ヵ月と同じままだ。アメリカは中国との熾烈な競争の最中で、これは21世紀を定義づける戦略的な競争だ。今後、新たな方針が必要だ。同盟国などと協議しながら具体的な方針を取りまとめる。この課題に戦略的忍耐を持って政府内部で検討したい」
このコメントを聞いて、「なんだ、また戦略的忍耐かよ」とガッカリした人は少なくあるまい。
オバマ政権の対北朝鮮政策と同じく、バイデンは中国に対して Only words No action =言うてみるだけで何もしないということだからね。
久保
習近平にしてみれば、アメリカが何もしないだけで御の字でしょう。
その間に、一帯一路などの戦略的野心をどんどん推進できるわけですから。
堤
トランプ政権のポンペイオ国務長官は、ウイグル族に対する中国政府の統治行為について「ジェノサイド」(民族抹殺)に当たるとの認識を表明し、ハイテン政権の国務長官ブリンケンも同じ認識だと表明した。
だけど、ブリンケンはオバマ政権で国務副長官を務め、外交を仕切っていた人物だ。
彼もまた言うてみるだけで、オバマ時代のように中国に対して No actionに戻るに決まっている。
バイデンは大統領選に勝利して「ぺージをめくる時が来た」と演説した。
これまでトランプが採った対中強硬政策を前に進めるのではなく、ページを後ろにめくって戻るつもりなんじゃないのか。
トランプは大統領選の討論会で、バイデンに対して「アンタは8年間、何をしてきたんだ?」と問いかけ、バイデン・ファミリーは金権政治家だと決めつけた。
そのとおりだと思うね。
バイデンは無為無策の無能、単なる金権政治家だよ。
トランプの選対関係者が、テレビでこんな疑問を呈していた。
「長く上院議員をやっていた(バイデンのような)人物が、なぜデラウェアの湖畔に豪邸を構えることができたのか、皆さん、不思議に思いませんか」
民主党はやれロシア疑惑だ、ウクライナ疑惑だとトランプを攻め立てていたけど、バイデン自身もチャイナ疑惑でそのうち共和党に攻められ、弾劾されるんじゃないか。
久保
僕が気がかりなのは、2月5日に行われたブリンケンと中国の楊潔簾の電話会談です。
中国側の発表では、ブリンケンは台湾が中国の核心的な問題であることを認め、アメリカは今後も「一つの中国」の原則を推し進める中国の政策を尊重する、と述べたことになっている。
鈴木棟一(夕刊フジ2月11日付)によると、外交専門家の遠藤誉はいまのところアメリカ側はこれについて中国側に反論、抗議した形跡はないとして、台湾問題についてバイデン政権はダブルスタンダードの疑いがあると懸念しています。
同様の懸念は尖閣問題についても言えることになりますからねえ。
バイデンをテストする中国
堤
中国について注目すべき動きを示す日程がある。
1月20日にバイデンがアメリカの大統領に就任した。
その3日後の23日と24日、待ってましたとばかり中国軍機が台湾の防空識別圈に侵入した。
23日は爆撃機8機と戦闘機4機が、24日は戦闘機12機と電子偵察機1機による侵入で、これほど大掛かりな侵犯は初めてのことだ。
おりから台湾南方沖を航行中の米空母打撃群に対する威嚇と訓練を兼ねた軍事行動で、中国国防省の報道官・呉謙は言う。
「外部勢力の干渉と台湾独立勢力の挑発に対する厳正な対応だ。火遊びをする者は必ず自ら焼け死ぬ。台湾独立は戦争を意味する」
翌1月25日、習近平はオンラインで行われたダボス国際会議で演説した。
「新型コロナウイルスは人類共通の問題だ。これに対応するには世界的な協力が必要だ。傲慢な孤立に墜ち込めば必ず失敗する。イデオロギー的な偏見を捨て、平和共存と相互利益、ウィンウィンの協力関係を築こう。小さな集団を作ったり新しい冷戦を始めたりすれば、世界を分断に導き、対立につながるだけだ」
これは明らかにバイデン新政権に向けて、トランプ政権が実施した対中強硬路線の転換を呼びかけている。
前述のホワイトハウスのサキ報道官のセリフは、この23日~25日にかけての中国の動きについて問われたときの答えだ。
その1週間後の2月1日、中国は外国の船舶に向けて武器の使用を認める「海警法」を定めて公表した。
そして2月6日、中国海警局の公船二隻が尖閣諸島の日本領海を例によって公然と侵犯した。
2隻は操業中の日本漁船に近づく動きを見せ、対して海上保安庁の巡視船は漁船をガードしつつ、領海からの退去を呼びかける。
しかし、2隻は立ち去らない。約8時間にわたり、悠然と領海侵犯を続けた。
武器使用を認める海警法の公表から初めての事態で、さぞかし日本側の巡視船も漁船も緊張しただろうね。
中国はバイデンをテストしているんだよ。
台湾と日本を挑発することで、バイデンがどういう反応をし、どんな行動を示すのか、と。
菅首相は電話会談で、バイデンが「(アメリカの日本防衛義務を定めた)安保条約第五条の尖閣諸島への適用についてコミットする」と保証してくれたと喜色満面で発表したけど、防衛義務を遂行する場合、米議会の承認を経なければならない。
議会はアメリカの国益になるかどうかを判断基凖に採決する。
菅が喜び望んだような事態にならない可能性だってある。
中国はバイデンの腹の内を見透かしている。
バイデンが2年でカマラ・ハリスに交代するとして、ハリスになっても状況は変わらない。
だから今後の4年間、アメリカは当てにならないと覚悟しておくべきだ。
英霊が泣いている
久保
アメリカは外交の基本方針として、尖閣諸島が日本の領土であるかどうかに言及することはない。
だから中国は盗人猛々しく「尖閣諸島は中国領土で核心的な問題」と主張し、海警法を施行して日本の漁船を追いかけまわす。
これだと、中国が調査名目で尖閣に上陸するのは時間の問題でしょうね。
そのとき、日本は単独で強制排除できるのかな。
堤
そのことをかつて統合幕僚長OBに訊いたことがある。
「尖閣諸島を中国兵が漁民に化けて占拠したら、どうします?」
「そのための特殊部隊が編制されています。隊長は40代。300数10人の隊員が日々、訓練を重ねている。彼らが逆上陸して排除します。ただし堤さん、笑わないで下さいよ、相手を怪我させないようにして排除します」
「怪我させないようにして排除する? 相手は種々の武器を持っている。機を見ていきなり撃ってきたら、こちらはやられる」
「別の隊員が撃ち返します。相手が撃ってきて、初めてこちらも撃ち返せる。それが現行憲法の定めです」
撃たれて犠牲者を出して初めて反撃できる。
冗談じゃないよ。一体、何でこんな状況になってしまったのか。
こんな国にするために特攻をしたんじゃない、と英霊が泉下で泣いているんじゃないか。
久保
先に撃って敵を殺せば、日本の刑法で裁かれ、殺人罪に問われるんですよね。
「自衛隊のどこからも、『自らを否定する憲法を守れ』という屈辱的な命令に対する、男子の声はきこえては来なかった」と三島由紀夫が昭和45年11月25日、東京市ケ谷の陸上自衛隊東部方面総監部に乱入、自決する前にバルコニーで、集まった自衛隊員にこう檄を飛ばしてから50年が経ちますが、屈辱的な憲法はそのまま、防衛だけでなく、コロナ対応一つとっても、ますます情けない国になってしまいましたねえ。
この稿続く。