神社にとって一年を通して境内の清掃は大切な社務ですが、夏場ゆえに特に気を遣って清掃する場所もあります。その一つが手水舎です。
衛生面においてもそうですが、手水舎は略式の“禊(みそぎ)”を行う場所としても綺麗に保たねばならない所です。
禊とは“身”を“濯ぐ(そそぐ)”の事で、神事や祭祀の前に罪穢(つみけがれ)を洗い落とす意味があります。水をかぶったり川に入ったりして行いますが、手と口を濯ぐ事でそれを行うのがこの手水です。
神話では神々の父神である伊邪那岐命が妻の伊邪那美命を生き返らせようと黄泉の国まで出向いたが叶わなかった、その時の穢れを川で流し清めたのが禊の始まりとされています。
少々大げさになりましたが、手水舎は神社にとって大切な場所です。今回は思い至らず少し汚れてからの急ぎ掃除になってしまいましたが、参拝の方が気持ち良く使えるよう気を付けていきたいと思います。