
私の住む地域での冬の里山散歩の楽しみは越冬に来る冬鳥たちとの再会です。そのために散歩中の
目線は常にキョロキョロと冬鳥探しです。ある日、冬の明るく澄んだ青空に面白い形の雲が浮かん
でいるのに気付きました。名前だけでも知りたいと、帰宅後「雲の名前」というキーワードで検索
しました。
1.そもそも雲とは?
雲は上昇気流に乗った空気中の水蒸気が冷やされて、細かな水滴や氷の粒になったもの。上
昇気流には温暖前線でゆっくり上昇する気流と、寒冷前線で急激に上昇する気流の2種類があ
ります。でも「雲の名前」と発生原因とは関係ないようです。
2.雲の名前の付け方?
雲の名前は、国際気象会議(1894年、スウェーデン)で「雲の高さ」と「雲の形」の組
み合わせによる「10種類」があるだけです。転記します。
(1)上層雲は3種類、高さ6km以上に現れ、先頭に「巻」という言葉がつきます
①巻層雲(けんそううん、うすぐも)
うすいベール状の白い雲が、空を広く覆います。低気圧が接近する前に現れることが多
いため、天気が悪化する前ぶれといわれます。
②巻積雲(けんせきうん、うろこぐも)
(高積雲よりも)細かな白い小石やウロコを並べたような雲です。台風が近づくと巻雲
の次に現れ、天気が悪化する前ぶれといわれます。
③巻雲(けんうん、すじぐも)
すじ状の白い雲で、ほぼすべてが細かな氷の粒からなります。台風が近づくと最初に現
れるので、天気が悪化する前ぶれといわれます。
(2)中層雲も3種類、高さ2~6kmのところに現れ、先頭に「高」「乱」という言葉がつきます。
④高層雲(こうそううん、おぼろぐも)
太陽や月をぼやかす灰色の雲です。高層雲が発達すると下のほうが乱層雲となって雨に
つながる場合があります。
⑤高積雲(こうせきうん、ひつじぐも)
丸みのある白または灰色のかたまりが集まって、ウロコのように見える雲です。高度の
高い低温の場所では、氷の粒の集まりとなっています。
➅乱層雲(らんそううん、あまぐも)
低気圧の中心にできる暗い灰色の雲で、通称の通り弱い雨や雪を一定の強さで長く降ら
せます。
(3)下層雲は4種類、地上付近~高さ2kmに現れ、高さを表す言葉はつきません
⑦積雲(せきうん、わたぐも)
綿のようにもこもこと盛り上がった雲。発達すると積乱雲(入道雲)になります。
⑧層積雲(そうせきうん、くもりぐも)
空の低いところに現れる白または灰色の雲で、通称の通り曇りとなりますが、雨を降ら
せることはあまりありません。
⑨層雲(そううん、きりぐも)
山の中腹など最も低い場所に現れる白または灰色の雲で、濃くなると霧や霧雨をともな
うこともあります。
⑩積乱雲(せきらんうん、にゅうどうぐも)
雲の上部は高度も高く、氷の粒になっています。雨だけでなく「雷」「雪」「ひょう」
をともなうこともあり、「かみなり雲」という通称を持つほどです。
3.二度と同じ姿を見せることのない雲の種類と名前を覚えると、「あの雲は○○雲という名前だよ」
と言えるようになりますね。10種類なら何とか覚えられるかな。覚えられたら、雲を見るのが
楽しくなると思うので、雲博士になることを今年の挑戦課題にしようと思います。
これからは冬鳥たちだけでなく、雲の姿にも注目して「上も向いて歩こう!」でいきます。
今年度もよろしくお付き合いください。