うちのキヨちゃんは、大変な花好きである。花壇はいつもきれいに手入れされ、色とりどりの花が咲いている。だから生け花も大好きで、初めは我流であったが、ついには教室に通うまでになった。
花は家の中にも、そこここに飾られている。予算がないので、豪華な花器というわけにはいかないが、水盤や花瓶も揃えている。またかわいい瓶があれば、すぐ花瓶になる。 そんなキヨちゃんの為に、親友もお土産の酒などは厳選して瓶の美しい物にしてくれる。案の定、父が飲んでいるうちから
「父ちゃん、瓶は頂戴よ。」
と狙っているのである。
しかし、いかに花が好きとはいえ、生けるセンスはあっても、飾るセンスがあるとは思えないのである。
季節柄花が無い時のために、造花は欠かせない。勿論、今は造花と言っても生花に負けないくらい美しい物が揃っている。しかし、季節はずれであっても関係なく飾るのはどうだろう。いや、今の時代、野菜も花もいつでも何でも揃っているのだ、うちのキヨちゃんのせいではないのだ、そう考えてもみた。
ある日、何気なく壁をみると、誰かからいただいたお土産の金色の鯉が飾られていた。そしてそのあんぐりと開いた口の中には、多量のバラの花が刺さっていたのである。・・・・こんな下品な花器をよく思いつくものだ・・・とつくづく感心するのである。
花は家の中にも、そこここに飾られている。予算がないので、豪華な花器というわけにはいかないが、水盤や花瓶も揃えている。またかわいい瓶があれば、すぐ花瓶になる。 そんなキヨちゃんの為に、親友もお土産の酒などは厳選して瓶の美しい物にしてくれる。案の定、父が飲んでいるうちから
「父ちゃん、瓶は頂戴よ。」
と狙っているのである。
しかし、いかに花が好きとはいえ、生けるセンスはあっても、飾るセンスがあるとは思えないのである。
季節柄花が無い時のために、造花は欠かせない。勿論、今は造花と言っても生花に負けないくらい美しい物が揃っている。しかし、季節はずれであっても関係なく飾るのはどうだろう。いや、今の時代、野菜も花もいつでも何でも揃っているのだ、うちのキヨちゃんのせいではないのだ、そう考えてもみた。
ある日、何気なく壁をみると、誰かからいただいたお土産の金色の鯉が飾られていた。そしてそのあんぐりと開いた口の中には、多量のバラの花が刺さっていたのである。・・・・こんな下品な花器をよく思いつくものだ・・・とつくづく感心するのである。