すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

介護度の変化

2007-09-30 13:26:15 | ひとりごと
 今年の父の認定調査の結果、介護度に変化があった。予想通りであった。要介護3から2へ。
 去年は歩行器がなければ歩けなかった。酸素がうまくいってなかったのか、軽い認知症状もあった。服薬を忘れたり、間違えたり、歩行も不安定で目が離せなかった。
 入浴はついに、訪問入浴を頼むようになった。お陰で、負担も軽減し、本人も安楽に入浴でき、快適にすごせるようになった。
 そして、それから徐々に父の状態は安定していき、杖で歩行できる日が増えた。今では歩行器は飾り物になってしまったので、今月返却することになった。入浴もヘルパーーさんによる介助で出来るようになり、父の寝室に私たちが集まってしていた食事は、父が自ら離床して母屋で出来るようになった。食事にむらがあって、貧血も相変わらずひどい。ふらつきだってある。けれど、一時期に比べたら、明らかに良くなっている。
 今日は昼食の時間、ふと父がこういった。
 「どうしたんだろう。今日はものすごくご飯がうまい」
そして、お茶碗に半分しか食べられない父が、ほんの僅かだがおかわりしたのだ。季節が秋に差し掛かったからなのか、私の炊いたご飯の柔らかさが、父の好みにどんぴしゃりだったのか、本当に父が快方にむかっているのかは分からない。けれど、何にしても、父が「おいしい」と食事してくれるのは嬉しい。
 さて、今から入浴介助だ。いきなり「涼しく」というより、年寄りには「寒く」なってしまったので、風邪をひかさないように気をつけなきゃ。

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

下着泥棒と警察と

2007-09-28 09:44:59 | ひとりごと
 学生時代、当時はアパートやマンションに住んでいる学生は少なく、ほとんど学生寮か民間委託の寮に住んでいた。家賃が安く、治安もいいから親も安心というのが売りであった。
 ところが、女子大の近くということもあり、その辺りはとにかくナンパ目的の若者や、怪しげなおじさん、変態の出没するところであった。
 ある日、寮のお風呂に5人ほどで入浴していた。おしゃべりしながら、入浴し、何となく同じようにみんな風呂からあがった。すると、ひとりが
 「やだ~。私替えのパンツ忘れたぁ。」
と言ったのだ。
 「ドジだねえ・・・。」
などとみんな笑っていたのだが、次の瞬間に凍り付いた。
 「わ、私もない」
 「ええ!私のもない!」
そんなまさか、寮の中にある風呂に、しかも入っている内に下着泥棒が入るなんて、誰が想像できるだろう。
 慌てて、数人が代表で警察へ。事情を話すと、そのお巡りさんはおもむろにこう聞いた。
 「・・・て、ことは、今ノーパンなの?」
・・・・。
 「履いてます!!」
一斉に答えたけれど、この質問は必要だったのだろうか?
 数日後、犯人はつかまり、警察がボードにずらりとパンツを貼り付けて現れた。証拠品だから確認がいると言うので、聞かれるままにどれが自分の物か答える。
 「はい。水玉がすずしろさんね・・・」
なんて確認作業にいいかげんうんざりしていたのに最後に警察が一言。
 「で、このパンツは履いてたパンツ?替えの新しいパンツ?」
・・・・。
 「新しいのです!!」
 さらに違う夏の日。友人の寮(アパートに近い)に空き巣が入った。夏休みでほとんど無人のところを狙われ、戻ったら電化製品など無くなっていたのだ。
 警察が来て、指紋やなにやの証拠を集める。まぎらわしいので、友人の部屋を訪れた友だちみんなの指紋も採取。毛髪も採取された。その上で警察がひとこと。
 「差し支えなければ、下の○も提出してください。」
・・・。
 「いやです!!」
一斉に抗議したけれど、髪の毛だけでは鑑定できないのか?
 若かったあの頃、素直にいろいろ答えてしまったけれど、もしかしたら、一番の変態は警察ではないのかと考え込んだ一連の出来事だった。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月夜のねずみ

2007-09-26 21:59:21 | うちのキヨちゃん
 昨日は親友を招いての夕食会だった。いつも父を気遣っていろいろ届け物をしてくれたり、私がせわになったりするので、両親が何かしたいと申し出たのだった。
 4人で食事をした後、私と親友はテレビを見ながら、おしゃべりしていた。両親は父が7時には透析を始めるので、早々に離れへ。
 9時過ぎ、キヨちゃんが起きてきた。
 「ありゃ、あんたらまだ起きとるん?」
・・・って、まだ9時ですがな。
 「じゃあ、おやすみ・・・」
キヨちゃんはそう言って、また離れへ行った。
 結局親友が帰ったのは11時過ぎだった。中秋の名月が雲間に美しかった。そう言えば、キヨちゃんも「お月さん見たい」と言っていた。見られたのかな?無理だろうな・・・。なんせ寝るのが早いのだから。
 さて、翌朝私は4時半起き。ふと、父のために買ったパンの在庫を見ると、袋が開いて数が減っている。あきらかに、昨夜も「キヨちゃんねずみ」が出現したようである。しかし、一体何時に食べたのだろう?夜中までお客さんだったのだから・・・。
 そのことを、今日戻ってから聞いてみた。すると答えはこうだった。
 「夜中にや行かんよ。お前らがおる内に、母ちゃん行ったろうがえ?あの時にな、父ちゃんのパン食べたら怒られるけん、音がせんように、そ~っと袋開けてな、こそっとポケットに隠して持って行ったん。」
 そして、してやったりという顔をして、高らかに笑った。父と私は大笑い。やはり、ただ者ではない、キヨちゃん!

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちりりん・・・

2007-09-24 00:52:51 | じいとんばあ
 夜中に 鍵穴に鍵を差し込んだ時とか
 見るとも無しに 深夜番組をはしごした時とか
 心のどこかで ちりりん・・・って音がする

 4時半の目覚ましより早く目覚めて
 膝を叩いて 気合いを入れた時とか
 坐薬を入れて ごまかしながら空元気
 「いつも笑顔でいいね」って おばあちゃんが微笑んだ時とか
 やっぱり ちりりん・・・て音がする

 何でだろう
 そんなの いつだって平気なのに
 何でだろう
 気にもとめないことなのに

 その音を聞いてしまったら
 足の震えがとまらない
 激しく心が 揺すぶられる

 不覚にも 涙を流してしまったら
 どうにも 歯止めが利かなくなる

 私が泣いてちゃ いけないよ
 私が元気をあげなけりゃ

 そう思えば思うほど
 冬に仕舞い忘れた風鈴みたいに
 いつまでも いつまでも
 ちりりん・・・って音がする

 人って 大勢でいても 
 孤独・・・
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突然のお客様

2007-09-22 18:39:57 | ひとりごと
 今日はお休み。父が散髪をしたいというので、送迎。買い出しに走って、山のようにトイレットペーパーだなんだと積み込む。買い出し終えて家に戻り、昼食後にようやく自分の用事。近所の床屋さんへカラーリングに。ここ、マイヘアカラー持参すると安くしてくれるのだ。しかもお取り置きしてくれるので、時々利用している。
 カラーリングの最中にキヨちゃんから電話。
 「お客さんらしいから、もどれって。」
お店の人に言われて、ドライヤーもそこそこに帰宅した。すると、予告もなく西宮からお客が来ていた。実家に戻る途中に我が家に立ち寄ったのだ。そこで、私が実家まで送り届けた。
 お客は私のいとこたちだったのだが、小学6年の子と、その若き叔母、そして「ママ」と呼んでいる彼のおばあちゃんの3人。ママは全盲ではないけれど、ほとんど目が見えない。しかも「姉ちゃん」は天然だと彼は評価している。田舎までこの二人を送り届けるのは「僕の使命」だと思い詰めていたようだ。
 「むこうについたら、どうやって家までいくつもり?」
試しに聞いた彼にママはこう答えた。
 「タクシーに乗ったら、ママの家までって言うねん」
勿論冗談だが、そこは子供、かわいそうにますます責任を感じて、気を張りつめてきたらしい。新幹線の乗り継ぎ、バス・・・。荷物の重さと責任の重さで疲れ果てていた。
 まったく罪な大人たちである。
 しかも、田舎に戻ると大勢の年寄りたちがよってたかって大歓迎。そのフレンドリーさに圧倒され、
 「おれ、田舎の歓迎ぶりには、まだ慣れへんねん・・・。」
とナイーブになっていた。
 さらに、普段来ないお客さんに子供たちはおおはしゃぎ。これから子守りが待っている。大変なお休みになりそうである。


 ちなみにわたしのいとこは・・・「ママ」である。ママの娘の方がほぼ同い年なんだけど・・・。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボルタレン様々

2007-09-21 10:32:06 | ひとりごと
 昨日は、ひどい頭痛で仕事を途中リタイヤしてしまった。
 昼食の時、若い職員がひとり寝込んでいた。夏風邪らしく吐き気があるようだった。みんな心配して、
 「もう、お帰り。病院いかな。」
と彼女に話した。
 その頃は、私はどうということもなく、一緒に心配していたのだが、午後2時頃からいや~な感じの頭痛。ごまかしながら、おやつ介助。寝のみ消毒。排泄介助。おむつ交換。
 昨日は人数が少ない上に、ひとりリタイヤしている。しかも、同じフロアー担当は新人研修に参加しており、ごまかしながら、こなしていたけれど、おむつの最後2人くらいは限界でしゃがみこみながらしていた。我慢できずに「へるぷ」の内線。他のフロアから応援にきてもらい、休憩に。
 ちょっと休んだら大丈夫とたかをくくっていたが、一旦横になると起きあがれない。嘔吐もした。うちの職場は頭痛持ちが多く、薬はみんな持っているが、私は飲むと吐くのでいつも坐薬を常備している。その坐薬を入れに行く元気がない。アイスノンで冷やしてくれたが、かえってひどくなる。ついには、ナースに送って貰って帰宅。自宅でしとしき吐いて、坐薬を入れたら、1時間あまりで落ち着いてきた。
 今朝友人に送って貰って、車を取ってきた。ケース記録もずいぶんあったのに、他の職員に手分けして書いて貰ったし、1日に2人リタイヤは現場は壮絶だったろう・・・。本当に迷惑かけてしまったなあ・・。
 今日はおそ出。しっかり身体休めて、午後からがんばらなきゃ!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柔道からJUDOへ・・・

2007-09-18 13:58:54 | ひとりごと
 もの凄く詳しいわけではないけれど、私は柔道が大好きだ。今回の世界柔道もとても楽しみにしていた。しかし、今回はなんだか納得のいかない試合が多かった。新ルール・・・かなんかあるらしく、最後に背中がついた方が負け?とかなんとか・・・?判定が微妙である。
 あと、とにかく組まない。組まれたら投げられるからって、組まずに反則の点ばかりが増えるのは、見ていていらいらする。勝ってもすっきりしない。ちゃんと試合をしてよ!と思う。
 有効ポイントを稼いだら、とにかく逃げまくる。反則のポイントを取られても、効果どまりだから。ちゃんと一本取れない日本も悪いのかも知れないけれど、気持ち悪い。
 今柔道はJUDOへと移行しているらしい。古き良き時代にしがみついていては、世界に勝てないのだという。世界のスポーツになったのだから、仕方ないのかも知れない。
 その中で、もがきながら、金メダルを取った選手に頭が下がる。特に復帰間もない谷選手は凄いと思う。日本の体重別で負けたのに選ばれたのは反感もあっただろうし、勝った選手が気の毒だなと私も思った。負けたら、申し訳ないだろうとも思った。だからこそ、彼女のがんばりにはメダルの色以上の感動が合った。

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

待ちに待った雨ですが・・・

2007-09-17 01:03:22 | ひとりごと
 今日、もう昨日ですか、久しぶりに雨らしい雨が降った。期待はずれのちょろっと雨ではなく、ひたひたと降る雨。大変ありがたい。大変ありがたく、実際感謝しているのだが、いかんせん16日17日はどこも「敬老会」そして子供たちの「文化祭」である。
 うちの施設も17日が敬老会である。設営や準備に大変だったのだが、たまたまお日柄がよくお祝い事でのお休みの人も多く、人手は足りない。しかも雨。何も今じゃなくても・・・と思ってしまう身勝手さ。
 明日は会場に入所者を誘導するのだし、なんとか、その間は降らないで欲しい。せっかくのお祝い。体調万全で、出来るだけ多くの人に参加して貰いたい。
 100歳すぎのお祝いが3名。米寿が1名。喜寿も1名。最高齢が一番元気そうに見える。去年白寿だったおばあちゃんが百歳のちゃんちゃんこが金色なのを見て
 「うちもあっちがええ!赤じゃいや」
と言っていた。今年は念願の金のちゃんちゃんこ。喜んでくれるだろうか?
 人手不足なのを言い訳に、最近は職員からの出し物はしていない。ボランティアまかせだ。本当は何かするべきとは思うのだが、なかなか率先する人もいない。大変大変といいながら、お芝居や踊りの稽古をしてたころは楽しかったな。
 でも、家族と並んで出し物を見て、いつもと違うお弁当を食べて、おしゃれをして化粧もして、いい顔して過ごしてくれると嬉しい。
 無事事故もなく終わりますように。お年寄りの皆さんとご家族が十分楽しんでくれますように。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不思議な置きみやげ

2007-09-15 00:00:53 | うちのキヨちゃん
 最近夜中に仕事から戻ってくると、不思議な置きみやげがあることがある。置きみやげの主は言わずと知れたキヨちゃんである。
 ある夜は、パソコンに「孫の手」が立てかけられていた。訳も分からず元の位置に戻しておく。翌日はそんなこともなく、おそ出の日に限ってそれは起きるのである。そこで訳を尋ねてみた。するとキヨちゃんはこう答えた。
 「背が届かんけんなあ。」
 つまりこうだ。私は自分がおそでの時は、自分の部屋の戸締まりはして出掛ける。しかし、親心として、せっかくのお天気に換気してやろうと思うのである。ところが背の小さい彼女には窓に手が届かない。そこで、孫の手で窓を開け閉めし、そのまま、忘れてしまうらしかった。
 そして、先日は枕の上に「ペンチ」が置かれてあった。
 「枕元に鈍器???」
それの理由はこうだった。
 「夜中にむかでが出たらこれでつかまえるんよ。」
 母の愛は深し。そしてキヨちゃんの愛は難解。

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

引っかかりましたので・・・

2007-09-13 23:23:26 | ひとりごと
 昨夜飲み会に行ってた私が、こんな事を言うのも何なのだが、明日は精密検査だ。実はいつでもオールクリアな私が、会社の健康診断で耳鼻科と内科で引っかかってしまったのだ。しかも「要精密検査」との但し書き。とりあえず明日は念のために検査だ。
 検査の何が嫌って、前日からあんまり食べられない事だ。食べられないとなると、余計気になる。しかも、今回は下剤が必須アイテム。父がいつも便秘の時に飲む下剤。ちなみに父は6滴が妥当。通常12滴くらいだろうか?これを10ミリ1本飲みきる。一体明日の朝はどんなことになっているのだ・・・。でも、絶対やるだろうな。体重計に乗ること・・・。

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする