すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

キヨちゃんとのお出かけ

2009-11-06 21:11:16 | うちのキヨちゃん
 昨日はキヨちゃんご希望の「舞台おしん」だった。開演は午後なのだが高速を使っても時間のかかる場所なので、朝から出掛けた。帰りは出来るだけ早く帰ってあげないとリュウもくろべえも寂しがるので、買い物は最初にした。
 お芝居のチケットは私のおごり。5列目中央・・・いい席である。そのお礼なのか、いつも私の化粧品を使うからか
 「今日は母ちゃんが化粧品買う。」
と言うので、甘えることにした。さっそく「そごう」へ。基礎化粧をいくつか買って、キヨちゃんもサンプルなんか貰うと、上機嫌で
 「綺麗になってまた来ますね。」
などと言っていた。
 お昼は中華にした。いつものキヨちゃんの食事量からして、ラーメン1杯でも満腹と思われたが、出掛けると沢山食べられそうなイメージがあるもので
 「ラーメンだけぇ??」
と不服そうにいうので、五目ラーメンのハーフサイズに、チャーハンのハーフサイズ、点心に杏仁豆腐がついたセットにした。私は野菜スープそばだけ。案の定、イメージほどは食べられず、残りは私が片づけた。
 それから靴が見たいと言うので靴売り場へ。ずらっと並んだ靴を見ながら
 「1000円くらいのつっかけないん?」
と大声で言ったのでやられたと思った。天下の「そごう」にそれはなかろう。
 そしていよいよ会場へ。
 「おしん少女編」もともと1年間の放送分を2時間にするのだから、かなり無理がある。しかも田舎の小さい舞台では制約がかなりあるのだ。
 まず、場面転換(暗転)がかなり長い。舞台が別れの川、最初の奉公先、山小屋、自宅、次の奉公先と変わるのだが、その転換が手間取る。回り舞台なら訳もないが、セットを組みかえるのだから少し大変だ。
 それと後半は加賀屋大おかみの説明で無理矢理終わらせてしまうのだが、まあそれも75時間ものドラマをまとめるには仕方ない話だ。また幕引きが分かりにくく、カーテンコールが無かったのも残念だった。
 緞帳が下りた後、余韻もなくすぐ客電がつき「お気をつけてお帰りください」のアナウンス。何人かがカーテンコールを促す拍手をしたが、結局ならなかった。もしかしたら俳優陣は予定していたかも知れない。私もスタンディングオベーションの心づもりだったから、拍子抜けした。
 しかし、舞台は本当にすばらしかった。まず子役が素晴らしい。佐々木麻緒ちゃん、諸星すみれちゃんのWキャスト。(徳島は諸星すみれちゃんらしかった)一場一場必ず泣かされてしまう。けなげさや泣きの芝居にぐっとくるのだ。
 他の俳優陣もベテラン揃いで間違いない。淡島千景さんなど出ただけで場が閉まる。最初の奉公先のつね役のいじめっぷりも素晴らしかった。後ろの方で「まあ、意地悪い」とつい言ってしまっているお客様もいた。これ、女優冥利につきるだろう。
 キヨちゃんは帰りの車の中ずっと
 「良かったなあ、うまかったなあ」
と繰り返していた。
 戻ると親戚でお利口にしていたリュウも、自宅で待っていたくろべえも大はしゃぎだった。リュウは夜は甘えて私にもたれてうとうとしていた。
 さて次はいつお出掛けかな。キヨちゃんは化粧品を買う時に
 「また来月来ます。」
と言っていた。はてさてどうなるやら。



にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする