すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

一番のお薬

2013-06-23 21:09:56 | ひとりごと
 つい数日前、30.2度あった夜の部屋が、急に21度~23度になるのだから、私でも体がついていかない。ましてやお年寄りはなかなかである。
 そして、雨が少なくて梅雨と言うにはイメージしにくいが、この時期は身体も心も「しんどい」人が多い。しかも、歳をとると喉の渇きが分かりにくい上に、
 「おしっこを失敗する。」
などの警戒から、水分を摂らない人が多い。これがまた、頑固だったりするから勧めても飲まない。
 担当様の一人はリハビリの一環として、お散歩に出てもらい、その時に看護師から、
 「あ、あそこでお茶でも買って飲みませんか?」
と誘ってもらった。ところが、
 「わしは喉は渇いてない。あなたが飲みたければ、あなたはどうぞ飲みなさい。」
ときた。と言って、おねだりして一緒に・・・というわけにもいかない。
 お部屋に戻って、部屋の急須でお茶を入れて勧めて帰ったが、次に行くとそのままの状態で(つまりお茶そのものはそのままの状態では当然なくなっており・・・)残っていた。
 そこで、離れて暮らす息子さんに電話して、小さいペットボトルを送ってもらった。飲みきりサイズのお茶やジュースである。そして、電話で勧めてもらう。
 するとどうだろう。
 「息子が送ってくれた。」
と喜び、比較的コンスタントに飲めているのだ。
 更に、もう一人の担当様。血圧の変動もある。水分も家族が気をつけて購入し補充してくれている。しかし飲まない。スタッフがとにかく冷蔵庫から出して勧めるが、一口で頑なに飲まない。これまた、娘さんが来て結構強引に勧めて飲んでもらうと、血圧まで安定した。
 勿論、家族ですべてクリアになるなら、在宅介護している人は万々歳なのだから、それほど甘くは無いのだが、やはり家族の存在は大きい。
 私たちも「家族」ほどの薬にはなれなくても、せめてもう少し「効能」がある仕事ができればなあ・・・。


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コメント (3)
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