すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

ばあやんたちの鉢植えたち

2017-04-29 22:07:46 | ひとりごと
 隣の施設のお年寄りが、それはそれは丁寧にお花を育てている。パンジー、ラナンキュラス、チューリップ、菊、etc.etc.
 特に菊などは、アブラムシがついた時には殺虫剤ではなく、一枚一枚葉を指先でなぞって、虫を退治すると言う、気の遠くなるような作業をしていた。
 朝夕水を撒いて世話をしている姿を観るのが毎日の事で、私たちも微笑ましく、そして頭の下がる思いでもいた。
 さて、月末忙しくてばあやんの姿が見えなくても気付かなかったが、今朝出勤すると花達がしおれかけている。聞くと、ゴールデンウイークで、いつもお世話してくれている人たちがいないと言うのだ。
 これは困った。せっかく丹精したのに、戻ってきた時に枯れていたりしたら悲しむだろう。そう思って、花に詳しい他の人に声をかけて、
 「根元にあげたらいい?全体に掛ける?朝夕?」
と教えを請うて水やりをした。
 休日出勤してきた部長も賛同してくれて、夕方は部長が散水してくださった。
 しかし、明日は日曜日。私も休みである。かと言って、誰にでも頼める物でもない。頼みの綱のもう一人のおばあちゃんも、明日は自宅に帰ると言う。
 今日水をあげただけでは、ちょっと足りないかもしれない感じだった。もしかしたら、昨日とか一昨日から水が無かったのかもしれない。
 あああ、きっと誰かに頼んでくれればこういう事態にはならなかったのだろう。きっと他の人も、その人が世話しているので勝手な事も出来なかったり、いない事を知らなかったりだったのだろう。
 けどけど、やっぱり枯れたら、今までの苦労は水の泡だし、可哀想過ぎる。
 で、頼みやすい先輩に電話して、
 「姐さん、ものすごく申し訳ないお願いだけど・・・。」
と明日の水やりをお願いした。いつも仕事が忙しいと、それどころではないと言いそうな彼女であるが、事情を酌んで気持ち良く引き受けてくれた。
 どうか花が枯れませんように。

にほんブログ村ここをクリックしてお立ち寄りください。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする