くりりんは里帰り

　昨日からくりりんは里帰りしている。台風の影響が心配だったのと、早めに言うとキヨちゃんがあれこれ気を揉むので、前日にくりりんから伝えてもらった。
　実はヨリちゃん母さんも、今は施設に入っている。キヨちゃんよりは年は若いのだが、環境の変化などで急激に物忘れが来たのだ。それでも、人と話す環境になったせいか、随分しっかりしてきたと義弟家族からは聞いていて安心している。
　「そっか。そりゃあ、たまには顔見せてあげないかん。気を付けて行っておいで。」
とキヨちゃんも気持ちよく送り出してくれ、
　「これでお母さんに好きなもん買って行って。」
と餞別もくれた。
　ただ、ヨリちゃん母さんの家が無いわけで、しかも施設の規則などもあり、面会についてはどの程度か分からなかったし、食べ物などは持ち込み禁止の場合が多いだろう。とりあえず行ってから考えてもらう事にした。
　昨日は台風の影響で一日横殴りの雨だった。九州の西側なので四国は遠いと思うがやはり影響はある。今朝は晴れていたので、飛んできたものの掃除や草取りを再開した。畑の様子を見るとなぎ倒されてしまったものもある。

　　　　　

　そしてお盆前に寺に行って、お墓の掃除と花を替えてきたのだが、あれほどお墓参りに熱心だったキヨちゃんも、ここ最近は行っても車の中から手を合わせていたし、暑くなってからは留守番している。お寺の奥さんが心配してキヨちゃんの様子を聞いてくださった。
　戻ってみると近所のおじさんを夕方から草刈りに雇ったという。しかも電話しても捕まらないから、近所に電話して、その人からの伝言で・・・という手の回し様。
　「お盆前じゃし、おじさんじゃって忙しいだろうに。」
そう言うと、
　「いや、うち（私）しか頼んでない。」
・・・。
　「いやいや、そうじゃなくて、おじさんも家の用事あろうよ。お盆前じゃし。」
　結局夕方来てくれたおじさん。
　「ごめんよ。うちの母さん無理言うたん違う？」
　「いやいや、暑い内は無理できんけど。涼しい内なら大丈夫じゃ。」
と気持ちよく言ってくださった。やれやれ。
　それでも流石に続いた雨のせいで地盤が緩くなっていたらしく、
　「あそこの部分はもう足場が無い状態じゃ。このままでは無理じゃけん、〇〇（多分命綱）持ってきて支えてするわ。」
　「いやいや、無理せんとってよ。怪我したら大変。」
　慌てて止める私に何があったか聞くキヨちゃん。はいおじさんもキヨちゃんも耳が遠く、それぞれ通訳がいることが多い。で、その説明を聞いたうえで、
　「足場が悪い。そうじゃな、あそこは誰ばり（誰でもは）入れん（つまり、おじさんしか出来ない仕事と言いたい）。」
　「いやいや、おじさんでも危ないけん。ほんまに怪我したらいかんけん、危ないところは草があってもええけん、止めてな。」
・・・・・疲れる・・・・・。
　こんな日に限ってたまちゃんのいたずらも多い。昼間良く寝ているくせに、夜よく暴れる。ストレスもあるのだろうと、最近は朝も昼も夜も母屋でも離れでも運動させている。でも、いたずらの方が多い。

　　　　　

　今夜はくりりんは兄弟家族と焼肉らしい。なので、少しだけ我が家もカルビにした。

　　　　　

　明日はくりりんも帰って来る。おじさんは明日の朝も来てくれるらしい。私も草取りの続きしないと・・・。


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