すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

元気なおじさん。

2024-12-03 21:27:33 | うちのキヨちゃん
 うちの庭には、そう広くないのに色々木が植えられている。と言うのも、元々は鉢植えサイズだったものが、キヨちゃんの世話も良いのかどんどん成長して、結果的に大木になるので所狭しとなってしまうのだ。
 中には木と木が隣通し枝で押し合いへし合いになり、きっと地中で張った根も戦争状態で、負けた木から枯れてしまう。
 なので適度な状態に保つためにも剪定が必要で、ずっと決まったおじさんにお願いしている。今年も松の木や山茶花、木蓮の剪定をお願いした。しだれ梅は5月ということらしい。

     

 本当はおじさんのお友達と二人でしてくれるはずだったのだが、もう一人の方が都合悪くなりおじさんは一人でやってきた。キヨちゃんと久しぶりに話をする中で、キヨちゃんが年明け数えの95歳になる話になり、おじさんに流れでキヨちゃんが歳を聞くと、
 「わしも年明けたら数えの90歳じゃ。」
と言うではないか。
 正直高齢者とは知っていたが、まさか現時点で米寿とは思ってもいなかったのでびっくりした。背筋もぴんとして、脚立やはしごを使って木の剪定をしてくれてるのだから、まさかそんなに高齢とは思っていなかったのだ。
 「おっちゃん、元気じゃなあ。」
思わず言ってしまう。
 「元気なよ。」
と笑うおじさん。
 朝から始めた作業は、10時と15時にお茶休憩をしたのとお昼ご飯を食べたくらいで、16時位には綺麗に終わっていた。

     

 キヨちゃんは感激し、何度もお礼を言っていたが、
 「ほんでも、〇〇さんが出来んようになったら、もうする人おらんなあ。」
と先々の事を心配した。
 「いや、わしもな、もう40軒くらいあったお得意さんは全部人に譲ったんじゃ。ここだけよ、来るのは。その人が間違いないけん、わしが来れんようになったらその人を紹介するわ。」
と後継者がいることを教えてくれた。
 そしてキヨちゃんが支払いをしようとすると、
 「いやいや、年寄りが楽しみでしよることじゃけん貰えん!」
と言う。
 「そんなわけにいかん!」
と二人で押し問答になる。そりゃあ、タダと言うわけにはいかない。
 それならと、おじさんが金額を言うと、キヨちゃんはそれでは安すぎると倍額払おうとする。すると、おじさんはそんなに貰ったらこれから来にくい、とまたまた押し問答になったので、
 「おっちゃんにこれからも来て欲しいけん、母ちゃんここはおっちゃんの言う額にして。」
と格安で申し訳なかったが、お支払いすることにした。
 しかし・・・。お元気な方である。出来るなら、ずっとお願いしたいものだ。

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