日中首脳会談 「互恵」の確認では物足りない(読売新聞) - goo ニュース
2023/11/18 05:00
日中間の「戦略的互恵関係」を再構築する、というのであれば、まずは中国が威圧的な行動や理不尽な主張を改めなければならない。
岸田首相と中国の習近平国家主席が米国で会談し、個別の懸案では対立しても、日中双方の利益を追求していくという戦略的互恵関係を推進する方針で一致した。
首相は「日中は、世界の平和と繁栄に貢献していく責任を有する」と述べた。習氏は「双方は共通の利益に着目し、適切に相違を処理するべきだ」と応じた。
戦略的互恵関係は2006年の首脳会談で合意し、両国関係の基礎となった。1年ぶりとなった今回の首脳会談でその重要性を確認したことは、更なる関係悪化を防ぐうえで意味はあろう。
だが、会談で様々な懸案について進展があったわけではない。
中国は、東京電力福島第一原子力発電所が海洋に放出している処理水を「核汚染水」と呼び、日本産水産物の輸入を全面的に停止している。首相は会談で、科学的根拠に基づく冷静な対応と禁輸措置の即時撤廃を求めた。
8月の放出開始後、国際原子力機関(IAEA)は周辺海域への影響を調査しているが、何ら問題はないことが確認されている。この調査団には、中国の専門家も加わっており、中国政府も処理水の安全性を把握しているはずだ。
両首脳は、日中の専門家の間で議論し、問題を解決することで一致したというが、何ら具体的な対応は定まっていない。
首相は会談で、尖閣諸島を含む東シナ海情勢に「深刻な懸念」を表明した。中国が尖閣沖の排他的経済水域(EEZ)内に設置したブイの即時撤去も求めた。
尖閣沖では中国公船が領海侵入を繰り返している。首相が中国の一方的な現状変更の試みに抗議したのは当然だ。しかし、習氏の対応は明らかにされていない。
政府は主権や海洋権益を守る姿勢を明確に示さねばならない。中国がブイの撤去に応じないなら、日本で処理する必要がある。
中国では、反スパイ法に違反した容疑で外国人を拘束する事案が相次いでいる。拘束の理由も明らかにしておらず、日系企業の対中投資に影を落としている。
首相は習氏に、中国が拘束している邦人の早期解放を求めた。ただ、これについても、習氏側の反応は定かではない。
中国政府に対日関係を改善する意思があるか否かは、今後の具体的な行動で判断するしかない。
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日中首脳会談で岸田さんは言うべき事を言ったのか、それが疑問です。
日本にとって懸案事項は原発処理水問題、日本のEEZ内への中国海洋ブイ設置問題、日本人不当拘束問題です。
原発処理水を核汚染水と悪意を持ち、そして事実と異なる表現で日本を貶めたい中国ですが、
中国にも科学者がいますし、処理水放出を調査するIAEAに中国人が加わっています。
ですから日本が間違っていない事を百も承知の中国。
という事は科学的事実はどうでもいいのです。
日本叩きの材料になり、今後の交渉では有利になると踏んでの表現なのです。
もっと科学的事実を述べて反論すべきで、いわば習近平を言い負かせるだけのディベート力が必要です。
その能力が岸田さん、そして外務省官僚にあるのか、といえばNOでしょう。
事前に中国側が主張する事は予想できたのですから、もっと攻めて欲しかったです。
またこの件では北海道産のホタテが大量に倉庫に保管され、行き場を失っていると報道されていますが、
関係者は中国との貿易は如何に危険かを知っておくべきで、儲けに目が眩んでリスクを無視した結果と言えます。
台湾のパイナップル禁輸を知らなかったのか、それとも自分達には関係ない、大丈夫だと思っていたのか。。。
そこが甘いのです。
これを機に、今後中国依存を止めて、他の輸出先を考えたり国内流通を考えるべきです。
リスクを伴うのに、万が一の対処をしていなかった業者の不備だと言わざるを得ません。
これは他の業界にも言える事ですから、この辺で中国依存を止め、出来れば今後乞われても中国に輸出しないぐらいの気構えを持ってもらいたいです。
次に日本のEEZ内に勝手に設置した海洋ブイについては撤去の時機を逸した感がありますが、
航行の障害になるのですから、撤去しその機能をくまなく検査したらいいのです。
もしも日本が同じ事をすれば中国はどうするかを想像すれば日本はどうすれば良いのかわかる筈です。
とは言え、岸田さんは習近平氏に強く迫っていない様なのが記者会見の発言でよくわかります。⇩
【ブイ撤去、努力を続ける】日中首脳会談で、EEZ内に設置された海洋ブイの即時撤去を議論したのかの問いと、岸田文雄総理大臣「私の方から提起をし、それについてやり取りを行った。この問題も引き続き、意思疎通を図りながら両国において、どのように取り扱うのか努力を続けていきたい」 pic.twitter.com/fKqs9GOj7Y
— Mi2 (@mi2_yes) November 17, 2023