母を事故で亡くしたとき、言葉では言い表せないショックを受けた。
今でも、その悲しみが時々蘇る。
陸前高田には、あの震災でご両親を一度に失った子がいる。
当時9歳の彼は父親の遺体が見つかったとき、一度だけ泣いたらしい。
以来、泣かずに笑顔で頑張っている。
祭りの太鼓を元気よく叩く姿は元気そのものだ。
「自分をごまかしてでも、もう泣くのをやめよう」と思ったと云う。
「生きているんだから楽しまなきゃ」と自分を鼓舞する。
私よりも強く立派に明るく日々を過ごしている。
でもその笑顔は凄まじい悲しみを押し潰している笑顔だ。
それを感じるから、その子の笑顔がテレビの画面に映し出される度に目頭が熱くなる。
今年19歳になった彼の夢には、今でも御両親が時々現れることだろう。
我慢することは無い。
何回でも泣こうよ・・・・・ね。