本日の高住神社の状況です。
◆曇り
◆-4℃
◆積雪量・・・60cm~
さて、雪のコラム2回目です。
今回は雪にまつわる言葉について書いていきたいと思います。
雪という字は雨かんむりがつきますが、これは気象など自然現象に関わる字についています。
常用漢字でも雨、雲、雷、電・・・などなど。
前回、雪ははらはらと羽毛のように舞い落ちる雨と説明しましたが、
払い落とせる雨、もしくは祓いの意味があるもの、そしてその白い色から清らかさを表すと転じていきました。
例えば「雪白」とは、雪のように白い色、また性行の潔白なことのたとえ。
「雪肌(せっき)」「雪膚(せっぷ)」とは雪のように白い肌。
色の白いは七難隠すと言いますから、美の象徴なのでしょう。
「花顔雪膚」となれば、女性の容姿の美しさのたとえを意味します。
雪がつく故事成語や慣用句はというと、
「雪月風花」 ・・・ 四季において美しい景物、風流なさま
「雪魄氷姿」 ・・・ 雪のように高潔で、清らかな人のたとえ
「雪中松柏」 ・・・ 松や柏は雪中でも青々していることから、志や節操を堅く守ることのたとえ
「雪中送炭」 ・・・ 寒さに凍える人に暖を取る炭を送ることから、困っている人に助けを差し伸べるの意
「雪と墨」 ・・・ はなはだしく相違していること。月とすっぽん
「雪に白鷺」 ・・・ 色合いが似ているため見分けにくいことのたとえ
雪がつく最も有名な故事成語といえば、「蛍雪の功」ではないでしょうか。
蛍の光、窓の雪と歌われる通り、苦学の結果、成功することを表す言葉です。
これと同意味の言葉には「蛍窓雪案」「嚢蛍映雪」「車蛍孫雪」があり、
中国の晋の時代、貧しいながらも勉学に励み、その苦労と努力が報われ高級官吏になれた
車胤と孫康にちなむそうです。
勤勉を美徳とする日本人にとって、とても好まれる故事だったのでしょう。
この故事にちなんだ歌が、唱歌「蛍の光」
誰でも卒業式に卒業生を送る歌として歌ったことが一度はあるはず。
尋常小学校の唱歌として歌われたそうですが、昔は初等教育後に進学か就職か道が分か
れてしまったはず。
どんな道に進もうとも、共に苦労して勉学に励んだ仲間を忘れるな、そして無事で過ごせよと
別れに際して心を込めて歌ったのではないかと思います。
今の子供たちも義務教育だからと勉強をおろそかにするのではなく、
一生懸命に学んだことを胸に、雪中松柏の意志で自らの道を歩んで欲しいと思いますね。