ケンのブログ

日々の雑感や日記

節分

2021年02月02日 | 日記
コンビニで僕の前で勘定をしている年配の女性が恵方巻きを6つも買おうとしておられた。いやあ、あのおばちゃん恵方巻き6つも買うんかと思った。

孫とかいろんな家族のためにそれだけ恵方巻きを買っていくのだろうと思った。

おばちゃんが恵方巻きを家族のために持って帰ってみんなが喜ぶ姿を想像したりした。

ところがおばちゃんが恵方巻きを6つも買うというのは僕の勘違いだった。

というのも恵方巻きはおばちゃんが勘定を済ませてコンビニを立ち去ったあともそのままレジの台の上に置かれていたからだ。

要するにレジの台の上に恵方巻きを6つ置いて、お勘定のときについでにそれを買い求める消費者に期待しているのだということがわかった。

スーパーマーケットのレジのそばに、電池など買い忘れがちなものがおいてあるのと同様に。

本当に恵方巻きの売れ残り、そして食品ロスが問題としてマスコミで取り上げられるようになって何年か経つけれど、恵方巻きの売上ノルマもひょっとしたらコンビニにとってきついものがあるのかも、と余計な想像をしてしまった。

街を歩いていたら、あるお店にえらい行列ができていた。なんの行列やろうと思って見るとお寿司屋さんだったので、やはり恵方巻きを買い求める人の列だとわかった。

やっぱりこういう季節にちなんでたまにはいつもと違うものを食べるというのも楽しみというか小さな幸せの一つなのだと思う。

これは僕のブログに過去に何度か書いたことがあるけれど
若い頃、岐阜の八王源先生にお寿司などおいしいものを食べさせてもらったときに
僕が「おいしいですね」というと、先生は必ず
「たまに食べるからおいしいの。ちょっと食べるからおいしいの。こんなものいつもかもぎょうさん食べとったらどうやらなってまう」とおっしゃっていた。

※どうやらなってまう というのは岐阜の方言で「どうかなってしまう」つまり「なにかよからぬことになってしまう」という意味です。

確かに、この歳になっていろいろ周りを見回してみると、おいしい料理屋に通うのが習慣になっていたような人は食べ過ぎや偏食などで意外と歳をとってから健康をそこなっていたり、お金を使いすぎてしまっていたりする場合が多いように思う。

夏目漱石の草枕の冒頭付近にも
「金は大事だ、大事なものがふえれば寝ねる間も心配だろう。恋はうれしい、嬉しい恋が積もれば、恋をせぬ昔がかえって恋しかろ。(中略)うまい物も食わねば惜しい。少し食えば飽き足たらぬ。存分食えばあとが不愉快だ」とある。

このような漱石の表現はきっと仏教の一切皆苦(一切の物事は苦しいというのがその本質であるという意味。逆に苦しいのが当たり前と思うとかえって気が楽になる、苦しさが減るという考え方)を下敷きにしていると思われる。

やはり八王源先生のおっしゃるとおり、たまに食べるからおいしい ちょっと食べるからおいしい と言うのを考え方の基本にしておくのが心のためにも体のためにも良いように思う。

何日か前からスーパーマーケットの花売り場のところにヒイラギが出ていた。

ヒイラギってクリスマスソングにも「ヒイラギ飾ろう」というとても楽しいリズムの歌があるし、クリスマスのものだと思っていた。

しかし、この時期にスーパーマーケットにヒイラギが出るということはきっと、立春とか節分に関係があるのだろうと思い、検索エンジンに「ヒイラギ 節分」と入れて検索するとやはりそう言うことを解説したサイトが出てくる。

それによると、節分の日にイワシの頭をヒイラギの枝にさすと魔除けの効果があるという主旨のことが書いてある。

そうなのかと思った。

そういえば上方イロハ(京イロハ)のかるたの中に
「イワシの頭も信心から」というのがあったなと思って調べてみると

イワシの頭のように、関係ないものから見るとどうでもいいようなものでも、それを信じるものにとっては大切なものである。というような解説がしてあり、節分にヒイラギにイワシの頭を刺して魔除けをする関西古来の習慣からきたことわざと思われるというようなことが書いてある。

そうだったのか、一つ勉強になったなと思った。

スーパーマーケットでは若い女性の声で「今日は124年ぶりの節分です」と言っていた。

そんな あほな 節分は毎年あるやん と思った。

「節分が2月2日にあたるのは124年ぶりです」というのが正確な言い方だと、、、。

しかし、いわゆる啖呵売のような言い方をするときは「節分が2月2日になるのは124年ぶりです」などと正確を期すような表現をしていたら売れるものも売れなくなってしまう。
やはり「124年ぶりの節分です」とやったほうが勢いがついてものが売れると思う。

スーパーでアナウンスをしていた女の子がそこまで考えていたかどうかはわからないけれど、、、。

そういえば、映画 男はつらいよ の寅さんも、露天でコンピューターゲームを売るときに
「このゲームは電気で動く。英語で電気のことをコンピューターと言う。だから、このゲームはコンピューターゲームと言う」と言って売っていた。

正しくは英語で電気のことはエレクトロシティというのだけれど、英語で電気のことをコンピューターというと言ったほうが勢いがついて売れるように思えてくる。

そういえば八王源先生も「わしは 魚を売るときは、“”魚はカルシウム、カルシウムを採ると奥さん骨が丈夫になりますよ“”と言って売ったら本当に飛ぶように売れたよ」と僕に嬉しそうな顔をして話してくださったことを懐かしく思い出す。

そのことが僕の心にとても残っていて、今でも、納豆、チーズ、イワシの缶詰などカルシウムの豊富なものは好んで食べるなと思う。

そういえば、節分にちなんだ食材は大豆 イワシなどカルシウムの豊富なものが多いなと思う。

今日、節分で良かったことといえば、いつもは158円で売っているイワシの缶詰が98円になっていたことだ。

たまに98円で食べるとおいしいなと思う。