今日の新聞に、資源調達「脱炭素」柱に。という見出しで今後の資源に関する政府の戦略が書いてある。
それを簡単に要約すると
“”これからは化石燃料によるエネルギーの調達から、再生可能エネルギーによるエネルギーの調達にシフトしていく。
なので、いままで日本は資源をめぐる外交戦略では原油の確保を最優先し、中東諸国からの安定的な輸入や備蓄体制の構築にに力を入れてきた。
今後は世界的に脱炭素の動きが広がる中、次世代資源の確保に重点を移す。“”
ということになる。
こういう戦略の実現のために
「温室効果ガス排出実質ゼロ」とか「再生可能エネルギー」という耳に聴こえのいいキャッチフレーズが並んでいるように思えてくる。
そして民間企業がこぞってこういう分野に投資していくという構造が記事を読んでいると浮かび上がってくる。
化石燃料によるエネルギーの調達という軸を覆すほど、太陽光パネルをいっぱい地球上に敷き詰めたり、直径何十メートルもある風車をおびただしい数、作って回したら、環境はどうなるのか。
そういう話はほとんど表向きは、報道されていなくて、もうこういう既定路線で、世界が、そして日本が動いているという構造が見えてくる。
そして、こういう話が出てくるたびに、新聞で目にするのは
有識者会議という言葉。
今回の政府の資源調達を「脱炭素」にするという戦略も
経済産業省が有識者会議で示すと出ている。
結局、経済産業大臣も、その時の政治の流れでコロコロかわって、エネルギー問題に詳しい人がなるわけではない。
経済産業省のお役人も人事異動でいろいろな部署に移っていく。
そうすると結局、エネルギー政策ということに関して、最も精通していて、かつ継続して関わっているのは、こういう有識者と言われる人物である、ということを指摘したいた方がいたけれど、本当に言われてみればそのとおりだなと思う。
政治家でもない、役人でもない、有識者と言われる人達が、政策の根幹を牛耳っている。
それが本当だとすると、民主主義というのは普通選挙が行われるという部分でそうなっているに過ぎず、実際にはごく一部の人が国民の知らないところで決めた方針に従って政策が形成され、経済が動いていくんだなと言うことをしみじみと感じる。
それは、何も今に限ったことではなく、昔から実はずっとそうだったのだと思うけれど、今回のコロナということをきっかけに、そういう世の中の有様が、今までにないようなスピードで、世の中の表面にあぶり出されてきているように思えてくる。
本当にエネルギーに変革が起きるときは、産業構造に変革が起きるときで、今後、私達は、そして世界はどこへ向かっていくのだろう、そんな思いが日々新たになってくる。
井上陽水さんの「傘がない」という歌の歌詞に
“”テレビでは我が国の将来の問題を 誰かが深刻な顔をして しゃべってる
だけども 問題は 今日の雨 傘がない“”
とある。
本当に、我が国の、そして世界の将来の問題がどうなるのかは、わからないけれど
とにかく、今日一日、無事に過ごせますように、それを一番に考えていきたいと思う。