これからどうなる…
近未来、最終戦争を経た人類は、国家、人種、宗教という概念を捨て、16歳時の性格診断テストの結果によって「勇敢」「高潔」「平和」「無欲」「博学」という五つの共同体に分かれて暮らしていた。ところが、中にはどの結果にも当てはまらない異端者(ダイバージェント)と呼ばれる者がいた…。
本作のヒロインはダイバージェントとなったベアトリス(シャイリーン・ウッドリー)。大枠は、ジェニファー・ローレンス主演の『ハンガーゲーム』シリーズにも似たサバイバルゲーム的なハードなアクションの中に若い女性の成長物語を描き込むというもの。初めから連続ものとして想定されているところも同じだ。
自分や他人が抱く恐怖のイメージの中に入り込み、それを克服するというアイデアはなかなか面白いし、見終わった後で、ベアトリスはこれからどうなるという興味も湧くが、はぐらかされたような印象が残るのも否めない。アシュレイ・ジャッドが母親役を、ケイト・ウィンスレットが悪役を演じているところに時の流れを感じさせられた。