田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『われらが背きし者』

2016-10-21 08:00:00 | 新作映画を見てみた

スパイものに夫婦の再生や家族の絆を盛り込んだ異色作



 モロッコ旅行中の英国の大学教授ベリー(ユアン・マクレガー)とその妻で弁護士のゲイル(ナオミ・ハリス)は、ロシアン・マフィアの組織を裏切ったディマ(ステラン・スカルスガルド)と知り合ったことから、危険な亡命劇に巻き込まれていく。

 原作ジョン・ル・カレのスパイエンターテインメント。モロッコ→イギリス→フランス→スイスを舞台に、ル・カレの原作物には珍しく、スパイものに夫婦の再生やマフィア一家の家族の絆を盛り込んだ異色作。

 女性監督スザンナ・ホワイト、脚本は『ドライヴ』のホセイン・アミーだけに、心理描写やストーリーの細部に凝ったところが見られる。それにしても英国はスパイものが好きだなあ。

コメント
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