ロバート・ボーンが亡くなった。
ボーンといえばテレビシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』(64~68)のソロ役が最も印象に残っているが、もう一つ、彼を語る上で欠かせないのが『荒野の七人』(60)のメンバーの一人だったことだ。元祖『七人の侍』(54)にはいない屈折したキャラクターのリーを好演し、強い印象を残した。
どこかインテリのにおいが漂うボーンには政治家の役がよく似合った。同じく七人のメンバーのスティーブ・マックィーンと共演した『ブリット』(68)『タワーリング・インフェルノ』(74)、日本映画『復活の日』(80)でも政治家を演じていた。
ところが、パロディ映画『宇宙の七人(80)に出てしまうようなおちゃめなところも魅力の一つ。そうした個性の融合がソロ役に生きたのだろう。ボーンの声を吹き替えた矢島正明が、日本でのボーンの人気に果たした役割も大きい。
ボーンの死で『七人の侍』の侍たちに続いて、ついに『荒野の七人』のガンマンたちも全てこの世を去ったことになる。時の流れとはいえ、何とも淋しい限りだ。
2009年に出版された『外国映画男優名鑑』(共同通信社刊)で彼について書いたものを転載し、哀悼の意とする。
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また、以前「WESTERN UNION EXPRESS」に寄稿した「テレビ洋画劇場の思い出、そして『荒野の七人』」を転載。
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おまけに、侍→ガンマンのメンバーを記しておこう。
『七人の侍』(54)黒澤明
志村喬(島田勘兵衛)
三船敏郎(菊千代)
宮口精二(久蔵)
稲葉義男(片山五郎兵衛)
千秋実(林田平八)
加東大介(七郎次)
木村功(岡本勝四郎)
『荒野の七人』(60)ジョン・スタージェス
ユル・ブリンナー(クリス・アダムス)=勘兵衛
スティーブ・マックィーン(ヴィン・タナー)=五郎兵衛+七郎次+菊千代
ジェームズ・コバーン(ブリット)=久蔵
チャールズ・ブロンソン(ベルナルド・オライリー)=平八
ブラッド・デクスター(ハリー・ラック)=七郎次?
ホルスト・ブッフホルツ(チコ)ドイツ出身=勝四郎+菊千代
ロバート・ボーン(リー)=なし
『続・荒野の七人』(66)バート・ケネディ
ユル・ブリンナー(クリス・アダムス)
ロバート・フラー(ヴィン・タナー)
ジュリアン・マティオス(チコ)スペイン出身
ウォーレン・オーツ(コルビー)
クロード・エイキンズ(フランク)
ビルジリオ・テクセイラ(ルイス・デルガド)ポルトガル出身
ジョーダン・クリストファー(マヌエル)
IMDbで調べてみたらこちらもフラー以外はすでに亡くなっていた…。
『新・荒野の七人 馬上の決闘』(69)ポール・ウィンドコス
ジョージ・ケネディ(クリス・アダムス)
モンテ・マーカム(キノ)
ジェームズ・ホイットモア(レビー)
バーニー・ケイシー(キャシー)初の黒人メンバー
ジョー・ドン・ベイカー(スレイター)
レニ・サントーニ(マクシミリアーノ)
スコット・トーマス(P.J.)
『荒野の七人 真昼の決闘』(72)ジョージ・マッコーワン
リー・バン・クリーフ(クリス・アダムス)
マイケル・カラン(ノア・フォーブス)
ルーク・アスキュー(マーク・スキナー)
エド・ローター(スコット・エリオット)
ペドロ・アルメンダリスJr.(ペペ・カラル)
ウィリアム・ラッキング(ウォルト・ドラモンド)
ジェームズ・B・シッキング(アンディ・ヘイズ)
そして年明け公開の
『マグニフィセント・セブン』(16)アントワーン・フークア
デンゼル・ワシントン(サム・チザム)=リーダー(クリス的役柄)
クリス・プラット(ジョシュ・ファラデー)(ヴィン的役柄)
イーサン・ホーク(グッドナイト・ロビショー)(ハリー+リー的、または『新』のスレーター的役柄)
ビンセント・ドノフリオ(ジャック・ホーン)(オライリー的役柄)
イ・ビョンホン(ビリー・ロックス)韓国出身(ブリット的役柄)
マヌエル・ガルシア・ルルホ(バスケス)(『続』のデルガド的役柄)
マーティン・センスメイヤー(レッドハーベスト)初のインディアン・メンバー。
エルマー・バーンスタインのあのテーマ曲が流れると、多少出来が悪くとも、全てを許せる気持ちになるから不思議だ。