“アメリカン浪人”の活躍を描く第2弾
『アウトロー』(13)に続いて、元陸軍指揮官の一匹狼ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)を主人公にしたシリーズ第2作。ジャックは、後任のターナー少佐(コビー・スマルダーズ)がスパイ容疑で投獄されたことを知る。少佐を脱獄させたジャックが、かつての部下たちを殺害した真犯人を暴こうとする中、彼の娘だという少女が現れる。
ジャックは、同じくトムが演じる『ミッション:インポッシブル』シリーズのハイテクヒーロー、イーサン・ハントとは対照的に、歯ブラシ一本を持って放浪を続け、素手で敵と戦うというアナログな男だ。アメリカではこういう男を“ミステリアス・ストレンジャー”と呼ぶが、そのルーツは西部劇の流れ者にある。この“アメリカン浪人”の活躍を、『ラストサムライ』(03)のエドワード・ズウィック監督とトムのコンビで撮ったところが面白い。『宇宙戦争』(05)以来のトムとティーンエージャーとの絡みにも新味がある。