『ハンガーゲーム0』(2023.11.24.角川試写室)
反乱を起こした12の地区を戒めるため、毎年各地区から1人ずつ選ばれた少年少女が最後の1人になるまで殺し合う「ハンガー・ゲーム」。記念すべき第10回の新しい試みとして、にえの教育係に任命された18歳のコリオレーナス・スノー(トム・ブライス)は、貧しい境遇から抜け出すべく優勝を目指す。
だが、彼が担当することになったのは、最も弱い第12地区出身で“歌”を唯一の武器とする少女ルーシー・グレイ(レイチェル・ゼグラー)だった。
スーザン・コリンズのベストセラー小説を映画化したヒットシリーズ「ハンガーゲーム」の前日譚。シリーズ第1作の64年前を舞台に、ドナルド・サザーランドが演じた独裁者コリオレーナスの少年時代を描く。
「ハンガー・ゲーム」シリーズのフランシス・ローレンス監督が引き続きメガホンを取り、マイケル・レスリーとのマイケル・アーントが脚本を担当。
前日譚といっても、もはや後日譚の方の記憶がおぼろげなので、途中でつながりを探すのを諦め、まっさらな映画として見ることにした。それにしてもこのしんねりむっつりとした話(スノーの葛藤)を暗い画面で2時間半以上見せられるのはきつい。正直なところ、何度か睡魔に襲われた。
ピーター・ディンクレイジやビオラ・デイビスが怪演を見せるが、歌姫と呼ばれるルーシーのキャラクターが浮いていて、かえって興をそがれるところがあった。