年明けに『サンダーバード55/GOGO』という新作?映画が公開されるが、オリジナルの映画版として、過去に2本の映画が作られている。
国際救助隊が、人類初の有人火星探査ロケット「ゼロX号」の危機を救う『サンダーバード 劇場版』(66)と、国際救助隊の頭脳ブレインズが開発した新兵器「サンダーバード6号」の正体とは…という『サンダーバード6号』(68)だ。
(1980.1.8.)に『サンダーバード6号』を再見した際のメモには、「昔見た懐かしさに引かれて見たが、少しも古さを感じなかった。見事な人形の動きや精緻なミニチュアワークに改めて感心させられた。声がオリジナルのNHK版と同じだったら、もっとよかったのだが…」と記していた。
そして実写版の『サンダーバード』(04)(2004.8.21.TOHOシネマズ六本木ヒルズ)
シネコンで、実写版の『サンダーバード』を見た。シネマコンプレックス(通称シネコン)は、インターネットで席を決めて事前にチケット予約が出来、劇場に行ったら自販機でチケットが買える。つまり、劇場に行ってチケットを買う時、あるいは買った後も、並ばずに済むということだ。そんなことも知らなかったのと妻に怒られた。
さて、肝心の映画の方はと言えば、オープニングの例の名テーマ曲+1960年代風のアニメーションには結構ワクワクはしたものの、正直なところ、自分のようなオリジナルの人形劇のイメージが強く残っている者には、やはり違和感が残った。
というのも、1号から5号、それぞれの活躍シーン(特にあのワクワクする発射シーン)がほとんどなく、その代わりに色々な要素(冒険、親子の絆、アクション…)を盛り込み過ぎて、95分という比較的短いランニングタイムの割には、結構ヘビーに感じるところもあったのだ。
まあ、これが日本だったらアニメ止まりだろうから、よくも実写で、という評価も出来なくはないのだが…。唯一面白いキャラクターはペネロープ(ソフィア・マイルズ)の運転手のパーカー(ロン・クック)だった。
まあラストに、ベン・キングスレー扮する(よくぞこんな役を引き受けた!)悪役のザ・フッドに「また会おう」と言わせたところをみると、これは一種の序章だったのかな。
さて、話題のシネコンだが、上映前のCMもなかなかシャレているし、中はきれいだし、いすも悪くないしと、言うことなしなのだが、いかんせんこじんまりとしている感は否めない。だから、かつてのテアトル東京や有楽座、渋谷パンテオン、松竹セントラルなんていう、大劇場に郷愁を憶えてしまうのだが、それはもはや時代遅れなんだろうなあ。
【今の一言】17年前には、シネコンのことをこんな風に考えていたんだと思うと、隔世の感がある。この『サンダーバード』の実写版は、結局シリーズ化はされなかった。
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