『ビートルジュース ビートルジュース』(2024.8.23.ワーナー試写会)

死後の世界で「人間怖がらせ屋」を営む推定年齢600歳のビートルジュース(マイケル・キートン)は、かつて結婚を迫ったリディア(ウィノナ・ライダー)のことをいまだに忘れられずにいた。
当のリディアは霊能力を生かしてテレビ番組の司会者として活躍していたが、私生活では一人娘のアストリッド(ジェナ・オルテガ)との関係に頭を悩ませていた。アストリッドは幽霊の存在を信じておらず、母の霊能力もインチキだと思っているのだ。
そんな中、数世紀前から死後の世界の倉庫に封じられていたビートルジュースの元妻ドロレス(モニカ・ベルッチ)が復活し、ビートルジュースへの復讐を企てる。
一方、アストリッドが死後の世界にとらわれてしまい、リディアは最終手段としてビートルジュースに助けを求めるのだが…。
ティム・バートン監督が、自身の出世作となった『ビートルジュース』(88)の35年後を描いたホラーコメディ。前作に続いてキャサリン・オハラがリディアの義母役を演じ、新たに霊界の刑事役でウィレム・デフォーが参加した。
前作からの35年の間にバートンもキートンも、随分といろいろな映画に手を出したけれど、結局は原点に戻って来たというところだが、さすがにパワーが落ちた感がある。
前作でも歌われた「バナナボート」に加えて、今回はドナ・サマーとリチャード・ハリスの「マッカーサー・パーク」、ビージーズの「哀愁のトラジティ」といった曲が効果的に使われていた。
とはいえ、この映画は前作の知識があってこそ楽しめるという代物。新たな層の観客を呼び込むのは難しい気がする。




