車椅子生活で殆ど何もできない。従って、世間は連休ということで、どこか浮き立っていても私の部屋は淀んだ空気で倦怠感に満ちている。
そんな時、突然「未亡人」などと云う言葉は随分失礼なことばだなあと思ったりする。
結婚した夫婦で夫が死んだら妻も死ぬべきだとでもいうのだろうか?
「あの世までおともします」という夫婦愛の極地なのだろうか、と考えたりして、良く知らないが語源は中国かも知れないと思いついたりする。
そういえば中国の皇帝が死去すると何十人もいた側室は全員殺されたときいたことがある。医学が発達していなかった時代、
皇帝の死後側室が子どもを産むとその子が皇帝の子どもかどうか分からなかったからだという。
皇帝の側室になるだけで、その側室の家系はものすごい手当が支給され、兄弟から従妹まで、莫大な年金が授与されたというから、側室が産んだ子供が皇帝の子どもだったら一族郎党全員が大富豪になる。
ちょっと事情が違うが、玄宗皇帝と楊貴妃の話しでも、その一端が伺える。
そういえば我が国の古墳にも天皇の遺体の周りに、沢山の陶器でできた兵士の像が埋められていたことがあった。あれはあの世でも武装した兵士が天皇をお守りするために埋められたということであった。
未亡人に戻って、未亡人は女性と限らなくても何の混乱も起きないと思われる。妻に先立たれた夫も100%未亡人です。もし妻に先立たれたら未亡人ダイヤドラゴンとして死亡通知書を出そうと思いつき、一人でニヤニヤしているオソマツ君である。(T)
5月の前庭