半身不随になってから、テレビをぼんやり見ていることがおおくなった。情けないことである。
ところで、そのテレビであるが、情けない内容の番組があまりにも多いことに驚かされる。すぐに若い娘さんたちが太い足を出して踊り始める。いわゆる、ドタバタステージというやつだ。日本文化の「情緒」に欠ける内容であり、音楽である。
明治の始め我が国は主にイギリスから多くを学んだ。イギリスには「紳士文化」があり、上品かどうかを気遣う視線があって、これがよく日本文化と溶け合った。
ところが、戦後はあっという間にアメリカ文化に汚染され全体が下品になり「上品と深い情緒」を気遣う視点を放棄してしまった。アメリカにはなかなか「情緒」や「上品」が育たない。人種問題や経済格差も絡んで、大変だ。
アメリカにデトロイドと云う町がある。自動車産業の盛んなところで、日本車を叩き潰して火を放ったことで有名な町である。此処をレンタカーでウロウロしたことがある。白人居留地と黒人居留地ははっきり分かれていて、黒人居留地は車の運転要注意である。
信号が赤でも道を横断する黒人がいるからである。事故を興したら大変である。あっという間に黒山の人だかりで、デタラメな証言をする人ばかり現れる。警察が来て被害者・加害者が特定され、保険から損害賠償金が支払われる。そうすると、「自分の証言によって、この保険金が出たのだ。僕にも保障金が出たのだといって、お礼を要求するのだそうだ。
中には被害者になって家族を養っている人たちもいると云う。こうなるとドライバーは大変である。僕も細心の注意を払ってその町を横切り急いで通り過ぎた。
ところが日本のマスコミはそのことを伝えない。アメリカのスラム街といったら、とても怖くて昼間も歩けない。大衆の面前で恐喝、強盗が起こっていた。日本の戦後の駅裏と云われたところにその雰囲気が似ていましたが。日本にはもうどこにもそんな街はない。アメリカも無くなったかもしれませんが・・・・。話が脱線しましたが、テレビ番組もせめてNHKだけでも気品を重視してもらいたいものである。(T)
前庭にて ヒューケラ