かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

藤村の詩です。

2017-06-03 | 気ままなる日々の記録

 

昨日またかくてありけり         今日もまたかくてありなむ
この命なにを齷齪(あくせく)      明日をのみ思ひわづらふ

いくたびか栄枯の夢の          消え残る谷に下りて
河波のいざよふ見れば          砂まじり水巻き帰る

嗚呼古城なにをか語り          岸の波なにをか答ふ
過し世を静かに思へ           百年もきのふのごとし
                   (百年(ももとせ)もきのふのごとし)

千曲川柳霞みて             春浅く水流れたり
たゞひとり岩をめぐりて         この岸に愁を繋ぐ
                   (この岸に愁を繋ぐ)

私の好きな部分は

 嗚呼古城なにをか語り          岸の波なにをか答ふ
 過し世を静かに思へ           百年もきのふのごとし

です。丁度今NHKスペシャル取材班編著「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」を読んでいるからかも知れません。それにしても、のんびりと、信州に遊び、こんな詩を書き

濁り酒濁れる飲みて 草枕暫し慰む。ですから羨ましいかぎりです。以上凡人の浅ましき感想です。シツレイしました、(T)

    

                                                  水が入り始めた田