鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3109回】 自社で商品を開発するよりも、自社に合う商品を探す時代

2019年07月05日 | 住宅コンサルタントとして

住宅業界は、業界全体として人を育てることが苦手です。

 

営業に関しては、未経験の方を採用しても

数年かけて一人前に育てられる会社は多いですが、

設計や現場監督を育てられる会社は、極端に少ない。

 

例えば設計業務に関して言えば、

着工前にどの種の図面をどれくらい詳細につくれば良いのか、

その基準が住宅会社ごとにバラバラだったりします。

 

自分たちでは、用意する図面はこの種類、この精度で十分だ、

と思っていても、実は現場では職人さんたちが

仕事がやりにくかったりするケースも多々、あるのです。

 

会社によって、容易する図面の種類も精度もバラバラ。

 

しかも着工前に全ての図面が揃わずにスタート、というケースもあるのです。

 

それらのしわ寄せが、全て監督さんに行くのです。

 

で、監督さんが現場で毎度、苦労をして、

結果ストレスが溜まって業界を去る、というシーンを多々、見てきました。

 

営業や設計、コーディネーターさんは転職の際、

同業に転職するケースが多いのですが、

現場監督に関しては、業界を去ることが多いのです。

 

だから、万年、現場監督が業界全体で不足しているのです。

 

 

これを解決するためには、何が必要か?

 

私、いろんな会社とお付き合いをさせていただく中で、

図面の精度が抜群に高い規格住宅のVCに加盟されている会社さんでは、

離職率が非常に少ない、ということを実感しています。

 

しかも規格住宅の場合、着工前に全ての商材を発注しなくてはならず、

それは本来の住宅業界のあるべき業務フローだったりします。

 

そして規格住宅に取り組む中で、仕事のまわし方が良くなり、

結果として注文住宅も難なくこなせるようになるのです。

 

業務の流れ、段取りが悪い。

現場がいつもバタバタしている。

工事をしながら、仕様を決めていくので、原価のコントロールができず、

粗利益率がかなり低下している。

 

そういう会社は、一度、規格住宅に取り組むと良いかもしれません。

 

そして自社で全ての商品を開発するのではなく、

自社に合った商品を見つけてくる時代になっていくことでしょう。

 

そうすることで、労働時間の短縮や生産性の向上につながっていくのです。

 

時代は変わりました。

 

注文住宅を段取り良くできる会社は、

その路線で突っ走っていただくのが良いですが、

段取りがイマイチの会社は、

規格住宅に取り組むべき時代だと痛感しています。

 

自社に合う商品をどこで探すべきか?

 

それはまた、ブログの中でご紹介したいと思っています。

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