鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4082回】 モノ売りとストーリー売りの違いを本当に理解できているか?

2022年03月04日 | 住宅コンサルタントとして

先日、クライアント様から、

 

「プレゼン用の資料を一所懸命つくって、

お役様にプレゼンしても、あまり感動してくれないんです」

 

という相談を受けました。

 

そのクライアント様の実力からして、

プレゼンしてからの成約率はむしろ低い。

 

ということで、私、

 

「どんなプレゼンをしているのか、

最近の資料を持ってきて、私にやってみて下さい」

 

とお願いをしました。

 

で、実際のプレゼンを受けたところ、

10秒で何がまずいのかが分かりました。

 

結論は、ストーリー売りになっていなく、

モノ売りになっている、ということ。

 

「玄関横には3帖のシューズクロークを設けました。

下もタイル仕上げですから、汚れも気になりません」

 

みたいな説明が、モノ売りということです。

 

私が考えるストーリー売りとは、

 

なぜここにこのスペースを設けたのか?

それからここをどのように使って欲しいのか?

 

ということを説明し、実際に家族の誰に、

どういう使い方をしてもらいたいのか、まで

具体的にイメージしていただけるように説明すること。

 

昔で言う、モノ売り、コト売りでは、

お客様の心に刺さらず、感動していただきづらいです。

 

そしてストーリー売りをする際に重要なのは、

プレゼン前にいかにお客様のライフスタイルや趣味、

現状の住まいでのお困りごとなどをヒヤリングして、

お客様のことを正確に把握できているか、ということ。

 

質の高いプレゼンをしようと思ったら、

お客様に関心を持ち、

この家に住んだお客様の暮らしを

映像でイメージできるくらい、

お客様のことを考えなくてはならないのです。

 

ヒヤリングを書面でのやり取りだけで行ったり、

お客様との雑談が不十分だと、

ストーリー売りができません。

 

更に、お客様のことを本当に考えていなければ、

ストーリー売りはできないのです。

 

建物案内の時も、雑談の時も、

そしてプレゼンの時も、

ストーリー売りの発想は不可欠なのです。


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