私たち夫婦は、とにかく器が大好きで、
定期的に唐津や有田、伊万里、波佐見などにお伺いして、
器を購入しております。
我が家の自宅の大半の器は、唐津の作家さんのもので、
いつもお店ではなく、直接、作家さんのギャラリーにお伺いして、
いろんなお話を聴かせていただきながら、
購入をさせていただいているのです。
どういう技法を採用し、
どの部分にこだわって焼いたのか、など、
器が完成するまでのプロセスを聞きながら、
その器に何を盛るのかを考えたりして、
最終的に購入を決断します。
で、そんな買い方をやっていると、
お店に並べられている器に
価値を感じなくなっていることに気づきました。
「欲しい」という感情が湧いてこないのです。
作家さんのお人柄を知り、
家族のことなどもお互い、知ったりすると、
もう作家さんのことを好きになってしまうのです。
で、その作家さんから直接買わせていただきたくなるのです。
作品が出来上がるまでのエピソードも、
作り手の方も知らない器は、単なる器。
でも作家さんのことを知り、
好きになった作家さんの器は、思い出の品になるのです。
実際、家で料理を盛り付ける時も、
器を選ぶ際、作家さんの顔が浮かんできて、
何だか心があたたかくなるのですね。
器も、それから家も、
最終的には人で売れる時代になるよなぁ、と
個人的にメチャメチャ思っています。
単なるモノとしての家が欲しいお客様も当然、おられます。
こういう方は、コストやコスパなどの物質的な価値で選びますが、
人で選ぶお客様も確実に増えていくでしょう。
こういうお客様は、情緒的な価値を重視するのです。
すなわち、人で選ぶのです。
この、人で選ぶというお客様をメインターゲットとしたマーケティング。
それこそが、弊社がクライアント様とやっていきたいことなのです。