長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

ウーンとうなる!

2011-05-31 08:23:35 | Weblog
便秘ではない。

昨日は、順受の会(論語の会)だった。この会は、先生が鹿児島。幹事の
清水さんが長崎。なんとなく九州の臭いの強い会だ。
昔から「白波」を飲みながら談論風発する、のがならわしだ。
今は「黒霧島」が中心だが・・

昨日はその幹事の清水さんが山から山菜をもってきてくれた。
毎週のように山にいき、そちらが人生の中心で、ときどき、猿や
猪みたいに里に下りてくる、みたいな生活。うらやましい。
お店を始める前に、その「山の会」の人には、ずいぶんお世話になった。
山菜や茸の季節になると、彼らのキャンプ地にいって、蕎麦をだした。
群馬の山の中まで、さながら「出張蕎麦屋」よろしく、車に蕎麦や出汁を
つんで出かけた。その時にごちそうになった「山菜のテンプラ」や「こしあぶらごはん」
などが、ぼくの蕎麦会の原点みたなところがある。いつかは、山紫水明の場に庵を
結んで生活したいと、思っている。

論語の会、と、わかりやすくいっているけど、今は「陽明学」をやっている。
後半は、明代の哲人、呂新吾(りょしんご)の「呻吟語」。「しんぎんご」という。
九州弁で、いやなこと、辛いこと、ウーンとうなりたくなるようなときに
「おらぼーごた」という。その「うーん」を呻吟という。
論語ほど有名ではないけど、 幕末から明治にかけて「菜根譚」(さいこんたん)
などといっしょに、文人たちに愛読されたものだ。
この混沌として、世界中が国家の存亡みたいな時期には、ぴったりの内容だと
思う。

入りずらいお店でやっている、一番入りずらい会だけど、15年くらい(それ以上)
続いている勉強会。「文花的な寺子屋」の手本みたいなものだ。
7時から、3000円(蕎麦会・焼酎つき)

この会の優秀な生徒は、7時前(一時間くらい前)にくると、カウンターに座って「ビール」を注文する。近況を話す。7時になったら、お茶を自分でコップに入れて授業
を聴く。一時間すると、授業が終わって飲み会。カウンターの前に京都の「おばんざい」みたいに料理が並び、各自で手分けしながら、配膳をする。お茶を飲んだカップ
に焼酎を入れる。お湯割り、お茶割り、蕎麦湯割り・・・を飲みながら談論。
最後に蕎麦がでて、それを食べ、そば湯で蕎麦猪口を洗いながら飲み干すと、
そろそろお開きになる。禅僧みたいに、自分で使った茶碗やそば猪口などは、自分で
カウンターまで運ぶ。日本人としては、当たり前みたいな作法の会だけど、こんな会
は、ほかにはないと思う。東洋思想だけではなく、生きた「哲」を学ぶ気の
ある人は、重い扉を開ける勇気をもってほしい。(梅雨時はほんとうに扉が重い)

今日は「ねっと31」の会。
IT業界の社長連中が集まって、「ねっと21」というのを結成していた時が
ある。最後の10年は、不肖野村が、理事長だった。「無門塾」という勉強会を
やっていた。その時に料理をやってくれたのが、林副理事長だ。
ぼくの料理の中には、林さんが教えてくれたことがあまたある。
今日は、5年ぶりに、林さんが料理をつくり、最後にぼくの蕎麦を食べる会。
しかも、国貞雅子の弾き語りを聴きながら・・・
お店は4時で閉店。
「ドタサン」希望の方は、お店に電話ちょうだい。 会費4000円。 感謝。