「箱根空木(うつぎ)」という花を、お茶の先輩がもってきてくれたので、掛け花に投げ入れた。
いただいた時は、みな白い花だが、時間がたつと、白がピンクになり、やがて赤になる。
まるで、いっしょにお酒を飲んでいるかのごとく、不思議な花だ。
二階の久保さんの黄瀬戸の花器には、こがね草が投げ入れてある。黄金の器といわれる黄瀬戸に、
こがね草。風水を知らなくても、お金もちになりそうな組み合わせだ。しかし、昨日銀座で蓮月を買った
ので、財布の中は空っぽだし、今朝も早くから老体に鞭うって、「びん棒」という棒を使って、蕎麦を打つ。
うらぶれた十間橋通り。ななめ前のせんべいやさんも、店じまいをして、改装を始めた。ならびの雑貨やさんも
先月で緞帳を下げた。不景気と後継者不足などで、東京の商店街がシャッターの数が増え、商店街の管轄で
灯されていた街灯のあかりが消滅するところも増えているらしい。性器をまるだしにしたような顔した厚顔無恥な
都知事だけが、奇妙キテレツなお金を使った釈明にかしましい。「足るを知る」以前に「恥を知れ」という感じ。
墨田区だけで、子供の給食費を払えない家庭が2000件くらいあるらしい。学校のない日が悲惨で、お菓子を食べたり、
しかたなく窃盗でつかまったりしている事実が新聞にのった。「こども食堂」なるボランティアの奮闘もあちこちで盛んに
なってきた。東京オリンピックどころではないのではないの?オリンピックの団体の金の問題もかしましい。「金(かね)メダル」
の競技会?
空木やこがね草を眺めながら、色即是空な気分な今日このごろ。