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映画「ソロモンの偽証 前編・事件」@109シネマズ木場

2015-03-08 23:42:38 | 映画感想
2015/3/7、109シネマズ木場、スクリーン1(シアター1)
中央通路直後のG列を選択。
プレミアシートはH列とI列だが、はやばやと埋まっていて取れなかった。



藤野涼子、佐々木蔵之介、尾野真千子、余貴美子、小日向文世、前田航基、田畑智子、夏川結衣。



物語は江東区立城東第3中学で中原涼子(旧姓藤野、尾野真千子)が
新任の校長(余貴美子)に「伝説」について語る所から始まる。



時代はバブルが終焉を迎えようとしていた1990年のクリスマスの朝。

江東区城東第3中学は終業式の日を迎え、2年生の藤野涼子(藤野涼子)は、
降り積もった雪の道を同級生の野田健一(前田航基)と学校のウサギの世話に出かけた。

通用門から入った二人は、校舎脇に何かが埋もれているのを見つけ、掘り起こしてみると、
それは2年A組の同級生、柏木卓也の転落死体だった。

警察は自殺と断定。

担任の森内(黒木華)は自分が至らなかったと嘆き悲しむが、学校は冬休みに入り、
柏木の通夜告別式が厳かに行われた。

大勢の同級生が弔問に訪れる中に他校の生徒と思われる男子中学生も混じっていた。

しかし、冬休みに入って赤文字の告発文が藤野涼子と学校に送られてきた。

観客には三宅樹里(石井杏奈)が浅井松子(富田望生)と一緒に告発文を
投函したことが示されるが、劇中の人物に差出人は判っていない。

告発文の内容は、柏木卓也が学校の屋上から突き落されるところを見たと言うもの。
突き落したのは、大出俊次ら3人だとしていた。

担当刑事の佐々木(田畑智子)は校長と相談の上、カウンセリングの名の下、
クラスメートにヒアリングを行い、差出人の特定をしようと考えた。

そうこうするうち、TV局のHBSにも告発文が送られてくる。

HBSは事件の闇を追うとして学校、担任を非難する番組を報道。
学校は大騒ぎとなり、森内はノイローゼとなって辞めてしまう。

学校は保護者への説明を行い、いったんは鎮静化したが、
交通事故や家事など、同級生に災難が降りかかり、いろいろあって
藤野涼子は決着をつけるため、自分たちで裁判を行うことを決意する。

果たして。
後編へ続く。

**

原作は宮部みゆきの同名小説。
小説は「事件」「決意」「裁判」の三部作となっている。

小説では教師と成って城東三中に戻るのは「野田」で
成人した野田が登場するのは物語の最後とのこと。

藤野は弁護士になっていて、名前は「●●」になっているらしい。

映画では冒頭、伝説の説明に藤野涼子が中原涼子先生として登場し
「小説とは違うよ」をアピールしている。

未読者にとっては無意味でも既読者にはインパクトがあると思われる。

後半の展開、そして結末は小説と同じなのか、映画化に合わせて改変がされているのか。

また、後半、重要な役回りの三宅樹里が、●●●のままでどうなるのか。
興味のあるところ。



生徒はほぼ本当の中学生で構成されている。

主人公である藤野涼子は本作が本格デビュー作で役名と芸名が同じ。
前田航基は「まえだまえだ」の兄。

丁寧に撮ろうとするのは分かるが、各シーンがやや冗長。
例えば、冒頭の尾野真千子登場のシーン。
通用門から入って「現場」で思いにふけるのはいいとして、
違うアングルで3カットも要るか?
立ち尽くす(動きがない)のもだるい。

その割には、余貴美子とのやり取りでは、台詞が舌足らずで
尾野真千子と余貴美子の立ち位置の設定がうまく伝わらないのが惜しい。



劇中、「陪審制なんだから裁判長ではなく、判事。」と言うセリフがあるが、
日本の司法制度上は判事も裁判官の一種。
裁判官のうち、一定のキャリアを持つ人が判事と呼ばれる。

裁判官と判事の関係は、包含関係でいえば、警察官と刑事の関係に近い。

また、複数の裁判官がいるから裁判長なので、単独審(裁判官が一人)では、
本来裁判長と言う言い方はおかしい。

劇中の陪審制が法律に則った正式の物ではないので
「法的には・・」の指摘は意味がないが、敢えて言うとすれば
「アメリカの陪審制」は陪審員が有罪か無罪かを判断し、
量刑は裁判官が決める。
これに対し「日本の裁判員制度」では、裁判員は裁判官と合議して
判決の成立に関与する。

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