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パンダの借り賃、誰が払うの?

2008-05-06 23:17:41 | Weblog
パンダ2頭貸与を表明 胡錦濤中国主席が来日(共同通信) - goo ニュース

ペアで年間1億円の借り賃がかかると言われる。

もちろんそれ以外に、飼育費用がかかるわけで、
例えば、餌代にしても、パンダは上野動物園で
最も餌代の掛かる動物だったようだ。

まあ、飼育費用は借りようが借りまいが、
パンダがいれば掛かるわけだから別としても、
問題はやはり「借り賃」だ。

パンダの関連で商売されていた方にはお気の毒だが、
都知事の対応を責めるのはお門違いかもしれない。

確かに上野動物園にパンダがいなくなると寂しい。

パンダ関連商品の売り上げは、周辺のお店だけでなく、
園にとっても大きいらしいし、パンダを直接商売に利用してなくても、
パンダ不在で来園者が減り、自分たちの商売にも影響する、
その気持ちはもちろんわかりますよ。

今までは借り賃がかかってなかったわけで、いわば自分のパンダ。
それを商売にするのは、まあいいとしても、
今までパンダでも受けていた分を保証するために、
税を使ってまで借りるのはちょっと変。

最近は単に「動物を見せる」と言うことだけではなく、
飼育や繁殖のために複数の動物園が、いわば動物の配転によって、
種類を絞ったりしているらしいし。
園が周辺の商売のことを考えて飼育動物を考慮する必要はない。

あ、ひとつだけ言っとくと、
都知事の発言もそのまま額面通りには受け取れない部分はある。

動物園にはいくつかの役割があって、
もちろん市民のレクリエーションの場を提供するのもその一つだが、
近年はその役割の占める割合はどんどん減っていて、
自然環境に対する教育的役割、
また、野生動物の研究、
そして絶滅危惧種などの繁殖、保護という役割もある。

レクリエーションの場以外のこれらの役割は必ずしもビジネスの論理、
つまりペイするかどうかで判断されるべきではない。

普遍的な住民サービスではないとしても、
いわゆる準公共財として、提供されてしかるべきものである。

類似のものには、水族館、美術館、博物館、体育館やホールなどがあげられる。
これらは単に「儲からないならやめる」と言う論理が良いとは言えない。

ただし、世の中には、準公共財の提供に名を借りて不必要な施設を作り、
徒に税金の垂れ流しを画策する輩もいるので、注意が必要だ。

話を元に戻すと、
聡明なる都知事が準公共財のことを知らないわけはなく、
借りたパンダが研究や保護繁殖の役割を担うわけではなく、
いわゆる客寄せパンダとしての役割を担うのであれば、
費用対効果で考えるべきだと言っているのだと思う。

野性生物の研究や保護繁殖の対象として、
「パンダを借りることの意義」に疑問を呈したとみていいだろう。

仮に繁殖に成功しても借りたパンダの子は借り物として生まれるのだから。

こういうときのために、クローンの研究をしとけばよかったんじゃないかな。

また話が飛んで申し訳ないけど
少なくとも絶滅危惧種や生息域が極端に偏在している動物は、
クローン研究が許されるべきではないでしょうか。

絶滅してしまった種でも、ジュラシック・パークじゃないが、
剥製のDNAから種を復元することも研究していいんじゃないでしょうか。
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