ある畳店

何年か前、ある畳店から畳替えのご案内があった。

全く知らないお店に電話があったからと言ってホイホイ頼むような
お人よしではないが、温和な感じのやや高齢のご婦人の声で、
ご夫婦でやっておられる昔気質の畳屋さんなんだろうな、なんて
勝手に想像して対応した。

それから同じ畳屋から時々電話がかかってくるようになった。
電話に出るのはいつも同じ人。
たまに違う人だったりもするが、いずれも温和な感じ。

良くある、強引でこちらが要らないっ言ってるのに、
更に同じことをべらべらしゃべる勧誘の仕方ではない。

＊
某携帯電話会社！いい加減にせえよ。
どうせ、代理店がやっていることで本体は知らないとか
強引な勧誘はしないように言ってあるのに・・・とか言うんだろうけど
あまりしつこいと電話会社変えようかな、と思ってしまう。
＊

話をもどそう。

丁寧なものの良いようだとこちらも丁寧に応対してしまうが、
それが良かったのか悪かったのか、間を開けて何度もかかってくるので、
ついに呆れて、着信拒否してしまった。

当然ながら掛かってこない。

しかし、今年に入ってまた同じお店から電話。
何でも江戸川区から江東区に引越ししたとかで電話番号が変わっている。

お近くになったんだから何とか・・・、とこれまたしつこい。
（語り口は相変わらず穏やかで温和だが）

あまり気になったので、ネットで調べるとどうも良い評判は出てこない。
同じ名前の畳屋さんが埼玉だかにいて、勘違いした顧客から
クレームの電話が多く入り迷惑している、なんて話もある。

頼む気はないが、怒鳴り返したりすると強面のおじさんから電話が入る、
なんてことも経験があるので、ご丁寧に対応して切り、着信拒否に。

ところが同じ日の少し後に同じお店から別人の声でまた電話が。
これが局番からして違う電話番号。

複数の電話オペレーターが同じ電話番号簿を使って、片っ端から
掛けまくっていると起こり得ることで、このお店に限らず
勧誘の電話ではよくあること。

でも老舗の経験豊富なご夫妻がやっておられるお店だと
勝手に想像していたし、声の調子から到底悪い人には感じなかったので、
ちょっとがっかりというかショックというか、残念な気持ち。

確かに畳は傷んでいるが、良い畳、良い畳屋を見極める力もないし、
何より和室を和室として使う必要性もなく、もうフローリングに
しようかと考えている。

フローリングだって施工業者によって出来不出来はあると思うけど、
少なくとも部材の遮音性能は数値化されているから、指定が可能。

管理会社や、ご近所でリフォームされたお家があるから相談してみようかな。