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プレSE奔走す

2006-03-09 22:26:48 | IT
「プレSE」で検索すると、結構多くのサイトがヒットします。

大抵は、プレSEの仕事内容を説明したIT企業の募集のページのようです。

こういうことを言ってしまうとまずいのですが、
文系でコンピュータにあまり精通していない学生が就職の面接に来たとき、
「SEは誰でもなれるし、」「社内で基礎から教育するから大丈夫」と言います。

しかし、プログラマは文系理系関係なく、大抵は誰でもなれますが、
(単になるだけではなく、十分に能力を発揮できるという意味)
SEは誰でもがなれるわけではありません。
向き不向きがあります。

同じSEの中でも、プレSEはもっと人を選びます。

プレSEに向いている人と向いていない人がありますし、
やらせてみてもできる人と出来ない人がいます。
(もちろん、一回の判断ではなく、育てて「もの」になるかどうかと言う意味)

それは例えば運動能力が優れていて、子供の頃から野球をやっていても、
誰でもが松井やイチローになれないのと同じ。
もっと言うと松井ですらイチローにはなれないし、
イチローは絶対松井にも城島にもなれない。

またどんなに優れた選手でも名監督になるとは限らないし、
ピカイチの選手でなければ名監督になれないとも限りません。

プレSEにとって、論理的な考え方が出来ることはひとつの条件ですが、
じっくり考えて、誰もが納得するすばらしい結論を導くよりも、
直観力、判断力に優れ、人の意見を吸い上げて斟酌し、お化粧して
たいしたことない物をよりよいものに見せる能力が要るのかもしれません。

専門的で深い知識よりも、浅くても良いから幅広く何でも知っていると思わせること。
昨日キャベツの話しをしていたかと思うと、今日は原子力潜水艦の話、
明日は税金の話か道路工事の話をしている、そんな仕事です。

お客様はその道の専門家ですから、こいつは何も知らないと思われるとそれで終わり。
専門家ではなくても、お客様から見て、自分の意思が十分通じるし、
時には核心を突いてくる、と思われる必要があります。

また、いくらお客様の言うことであっても、ダメはダメとはっきりいえること。
そして、そのとき大事なのは、
「そりゃあ、ダメかもしれないけど、わかっていない、なんて嫌なやつだ」と思われず、
「あいつがダメだと言うのならダメだ。」と思われる人になること。

これは努力だけでは出来ないかもしれない。
性格とか資質とか向き不向きとか、そういう類のものでしょう。

それから、
プレSEは必ずしも花形のタスクではありません。
頼る人も少なく孤独で責任の割りに報われることの少ない辛い役回りです。

募集ページの格好良い(良さそうな)文言に惹かれて、
プレSEを希望するととんでもないことになるかもしれません。

そうそう、これも言うとちょっとまずいと思いますが、
精神的につぶれるやつは一杯いますよ。

それでもあなたはプレSEを希望しますか。

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