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プレSE、「少額訴訟」 第七章 その5

2008-05-15 09:46:48 | 趣味
御厨は電話を切ると片山を呼び、最高裁の状況を確認した。
片山もお客様の動きが遅いのには少し焦っているようだった。

しかし、事務方も夏休みに入る人がおられ、
なかなか諫元さんの思惑通りには進んでいないようだと言った。

「諫元さんも来週辺り夏休みを取られるようで、
 ここ一、二週間は動きが鈍いと思います。」

「わかった。
 桜井は判っているようだけど、富田は官庁系の経験がないから
 ちょっと心配して焦っているようだよ。
 少しお客を突っつくようなとこも見せておかないと、
 営業の動きに不満を感じちゃうよ。」

「そうですね。判りました。
 ところで部長、きょうの午後お時間があれば、
 一緒に行っていただきたい所があるんですけど。」

「きょうはダメ。斎藤の見舞いよ。」

「斎藤さんの。きょう行かれるんですか。」

設計部係長の斎藤は三日ほど前、急性の腸炎で通勤途上に下血し、
救急車で運ばれたのだ。
幸い、大事には至らず一週間ほどの入院で済むということだった。

しかし、一週間とはいえ、設計部の精鋭の係長が休むのはつらい。
替りが効く部分もあれば効かない部分もある。
急性の腸炎になると言うことは、不摂生がたたったわけではなく、
それだけ仕事がきつかったと言うことだ。

幸いにもこの時点で斎藤の担当していた顧客は
作業が一段落したところだった。
いや、むしろ一段落したからこそ、
それまでなんとか持たせていた不具合が
一気に噴き出したのかもしれない。

救急車で行った病院では、検査と点滴を受けたが、
自宅近くの病院が本人にとっても都合がいいだろうと、
病院で少し休んだあと、中央林間の自宅近くの病院に移ったのだ。

***

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