「都会の鼠と田舎の鼠」

昨日だったかな、ＦＭ放送でやっていて、
あまのじゃくにもふと疑問を感じた話。

ご存知、イソップ童話（寓話）

もちろん比喩なので、実際の田舎暮らしと都会暮らしを
比較しているわけではなく、
恐怖の中のぜいたくな暮らしと、質素だが平穏無事な暮らしの
どちらを選ぶのか、ということのようだ。

これが、私たちの子供のころは、隣の芝は青く見えるけど
結局は一長一短で、慣れ親しんだ故郷のほうがいい、
が、教訓だったような気がしないでもない。

There is no place like home.
ってことね。

田舎ネズミは都会で人間や猫におびえながら暮らすのはこりごり、
お話によっては、車や馬車なども都会の危険として出てきたと思うけど、
とにかく都会暮らしは危険がいっぱい、
田舎は貧しいけれど危険はない、だったような。

ところで、
田舎暮らしが平穏無事だなんて誰が決めたんでしょう。

田舎ネズミが農家の納屋に住んでいたのか、
麦畑に住んでいたのか、それとも野原の真ん中に住んでいたのか、
よく知りませんが、

農家の近くなら、人間や番犬の危険は都会と大して変りない。
より自然に近いなら、イタチやテンや犬系猫系の肉食獣、
蛇やワシやフクロウなどの猛禽などなど、
危険はむしろ都会より多いんじゃ。

だから、ぜいたくで危険と、質素で平穏という対比に
この例を使うのは適当ではない気がしたりして。