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大晦日(おおみそか、おおつごもり)と暦

2020-12-31 11:27:35 | 観察
今日は1年の終わり、大みそか、大つごもりです。

明日は元日。1年の始まりです。

言葉でいうと、大みそかは大三十日、大つごもりは大晦日です。
みそかは文字通り30日、つごもりは月籠りがなまった言葉だそうで、「晦」には「暗い」の意味があり、
夜が暗い、すなわち月が隠れた日、新月になる日を意味するようです。
しかしながら、新月はそもそも「朔」後に初めて見える月のことで、朔の日そのものではなかったそうです。
いずれにしても、現在の暦では大みそかも大晦日も月の満ち欠けとは関係なく12月31日のことになっています。

この節目の日に初日の出を拝もうと例年大勢の方が高いところへ向かいます。
また元日の早い時刻に初もうでを行う方も大勢おられます。
そのため、首都圏の鉄道各社は今日大みそかから明日にかけて終夜運転を行っていました。

ところが今年は新型コロナウィルス感染症の感染を防ぐため、首都圏の鉄道各社は終夜運転を取りやめ、
有名どころの神社仏閣も深夜閉館したり、分散参拝をお願いしています。
これが今年だけのことになるのか、それとも今回を始まりとして今後も恒例化していくのでしょうか。

さて、今日明日が年の終わりと始まりと言うことで、大きな「節目」になっているわけですが、
暦を考えるといつも不思議な気がします。

今は全世界のほとんどが同じ暦を使っていてそれに文句があるわけではありません。
古代に暦ができて以来、多くの変遷を経て今の形になったので、それを変えた方が良いとは思っていません。

しかし、なぜ1年の区切りが、この時期なのかと考えると不思議です。
今日が天文学的、気象学的に特別な意味がある日ではないからです。

「月」が月(「month}の語源も月)であるように、暦と月の運行が大きくかかわっています。
月の満ち欠け、はほぼ29.5日で一巡し、1日は、太陽の運行を基準にしているので、
2つのタイミングを合わせるなら、ひと月は29日と30日の繰り返しでいいはずです。

また、農耕などの都合から1年は365日ぐらいだと大昔からわかっており、春分、秋分、夏至、冬至なども
分かっていたようですので、農耕の都合から言えば、年は春分の日から始まる方が便利だったと思われます。

英語の、September、October、November、Decemberは、語の意味合いからすれば
SEPT=7、OCT=8、NONA=9、DEC=10であることも、1年が今でいう3月からだった証拠です。

ただ、29.5×12=354ですから、月だけを基準にしていては1年のつじつまが合いません。

古くは、1か月を30日とし、1年は10か月と「残り」としていた時、ところもあったと聞きます。
この場合の「残り」の期間は暦が無く、次の新年(春分の日)まで、農耕作業も休みだったらしいです。
とはいえ、人々の生活は農耕作業だけではありませんから、何かと不便だったと思われます。

この月と太陽の周期を合わせるのはなかなか厄介で、月の満ち欠けを優先し、1月を29日と30日の繰り返し、
1年は12か月とすると毎年11日のずれが生じます。
13月を11日として年のつじつまを合わせると、月の満ち欠けとはずれが生じます。
11日はややこしいので、3年かけて(11×3=33)、どこかに1か月入れれば、3年で年とのずれはかなり修正出ます。
それでも月とのずれは3年で3.5日分残ります。

1月を31日と30日の繰り返しとすれば12か月は366日ですから、1年で考えるとこの方が合わせやすい。
しかし、月の満ち欠けとはどんどんずれていきます。

ま、そんなこんなで今の形に落ち着いたわけですから、大みそかに天文学的な特別な意味は難しいですが、
気持ち的には大きな節目であることに変わりはありません。

ちなみに明日朝の東京の日の出は6:51となっています。
日の出の時刻は仮想の地平線から太陽が顔を出す瞬間ですから、実際に対応が見える瞬間は、
自分の位置や地形や周辺の建物の状況によって、大きく変わります。


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