大した期待もせずに試乗したのですが、結論から言うと非常に良かったです。
最近のBMWは、昔を知る私としては、とてもBMWとは思えないくらいわかりやすさを求めたシャシやハンドリングを求めた結果、浅はかなプロダクトと成り下がってしまっていたので、これもそれと同じなんだろうなと思った訳です。
しかし、この巨大化した新型5シリーズは、先々代のE39型の5シリーズとまでは行かなくても、あの繊細でしっとりした感覚が戻ってきました。
個人的にはまだ3シリーズのような、あらゆる速度域で「走るぞ!」と訴えてくる車が好きなのですが、今回の5のように「低速域では快適に、飛ばすと3のように走りの車に豹変する」というのもありかな?と思えるようになってしまうほど、出来が良かったです。
試したのは手稲山の山道。
1700kg超えのボディに3Lのエンジンでは「遅いんだろうな」と思ってたのですが、ZFの8速ATがエンジンのちょうど美味しいところを的確につかんで、ドライバーに十分「速い!」と思わせることに成功しています。
思ったようにストロークしてくれない足、初期のゲインばかり追求したハンドリングが最近のBMWですが、これは違いました。先代のE60で見受けられたアクティブステアリングの悪癖は、後輪も操舵させる新しいタイプのアクティブステアリングになったこともあって、ヘンな動きは全くわかりませんでした。
だからこんな巨大な新型5ですが、山道でも十分楽しいと感じることができました。
値段が高い(710万円)ので買うことはできないですけど、、、
将来はこれを中古で買うと言う手もアリですね。
それまでMTを諦めていれば、の話ですが。
ボクにとっては3Lターボの535iは不要ですね。ちょい乗りしましたが、そこまでのパワーがなくてもいいし、やっぱり自然吸気のエンジンは気持ちいいですよ。