とみぞうのお気楽ブログ

クルマ、日本、北海道を愛する生粋の道産子50歳♂です。カバー画像は、PC版は増毛駅、スマホ版は733系電車の大谷ver.

ランドローバーディスカバリー(HSE Td6)

2019-05-27 21:29:23 | クルマ
 たまたま、タイムズレンタカーにて「ジャガーランドローバー、料金半額キャンペーン」をやっているというので、嫁に無理を言って借りてみることにしました。12時間で15000円ほどです。

 乗ったのは、ディスカバリーの「HSE Td6」、いわゆるV型6気筒ターボディーゼルエンジン搭載車です。
 サイズや重量などの諸元は・・・

(エンジンと変速機)
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW/PS) 190 / 258
最大トルク(N・m) 600
トランスミッション 8速オートマチック

(ボディサイズなど)
全長(mm) 4,970
ホイールベース(mm) 2,925
全高(mm)   1,890
トレッド(前)(mm)  1,705
トレッド(後)(mm) 1,700
全幅(mm) 2,000
車両重量(kg)重量 2,380
タイヤサイズ  255/55/R20

(価格)
¥8,709,000から

①見た目
 直線基調のデザイン、私は好みです。ボディカラーが白だったのでずいぶんでかく見えました。実際デカイのですけど。

②室内に入ってみると
 小型SUVやミニバンと違って、ドアを開けて乗り込むときには、スッと腰を入れれば済む・・・とはいかず、上に登るような動作が必要になります。ランクルやプラドがどうだったかはっきりと覚えてませんが、あちらよりは上に上がる量は少なく済んだような気がします。
 ひとまず運転席に座ってドライビングポジションを決めるのですが、以前のようなコマンドポジションはもう存在しません。普通の乗用車より多少SUVっぽい程度で、ペダルを真上から踏みつけるとまではいかない感じです。ペダルの位置は良好。左側にオフセットはしておらず、ハンドルの位置も体の中心に合っていました。ステアリングホイルは最近はやりの楕円形では無く、円形で最近の平均では細身。最近のBMWのようにぶっといものではありません。しかしながら、長時間運転し続けると固い革シートでなんだがおしりが痛くなり、なんども尻をずらしながら運転してました。これは高額なクルマとしては致命的では無いでしょうか。でも、助手席に座っていた嫁は何も言っていないので、もしかしたら自分の尻の肉が薄いのか、ドラポジの取り方が悪かったのか・・・どうなんでしょうか。
 広大な室内なので室内の圧迫感はまるでなく、かといってだだっ広くて落ち着かないということもなく。心理的なストレスは皆無。でも、2列目のシートに座ると、トルソアングルと座面の角度がぴたっと来ない。膝の裏と座面を合わせると、つま先をやけに伸ばされるし、かかとの角度優先だと膝の裏が浮くしで、どうにも落ち着かない。これならアウディQ2の後席のほうがかなり良かったです。また、これはたまたまですが、3列目のシートは電動折りたたみ式ですが、たたもうとすると完全にたたまれた位置から勝手に起き上がってきました。あれ?と思って再度スイッチを入れても同じ。結果、広大なラゲッジスペースを見ることはできませんでした。しかも左半分だけに出た症状なので、私の操作が悪かったとは思えない。。。マイカーだったら営業さんに電話、場合によっては修理でしょうか。
 インパネに付いてる数々のスイッチについて、取説は全く見ずに終始過ごしました。最近の高級車は機能がたくさんあって、恐らくレンタル中に試せなかった機能があるのでしょうが、ディスカバリーのインパネのボタンの数はさほど多く感じなかったし、配置や形状についても乗員がいらいらするような人間工学クソッタレ的な感覚は無かったです。唯一、トリップ計のリセットの仕方がさいごまでわからなかったくらい。音楽を聴くためのスマホ接続、車間維持機能付きクルーズコントロール、空調機能、車速計とタコメーターのデザイン選択(といっても最初決めた状態から全くいじりませんでしたが)、これらは説明無しで簡単にできました。メーターはフルデジタルです。個人的にはあまり好きでは無いのですけど、このクルマに関して言えば特にイヤだとは感じませんでした。高精細なのと、最新のBMWやプジョーのようにタコメーターが反時計回りになったりもせず、奇をてらっていないからでしょうか。これなら老眼の入った私の眼にもとてもやさしいですね。考え方変わりそう。にしても、ダイヤル式のPRNDはいまいち。DからRにさくっと入れたいとき、何度かPまで行きすぎましたw

③運転しましょう
 これだけ巨大なクルマです。最新の高層ビルの地下駐車場であっても、出口に出るまで結構気を遣いますね。道を間違って一度バックしましたが、かなり怖かったです。普段のクルマがトゥインゴですから余計そう思います。
 これは市街地、郊外、高速、全てにおいてですが、欧州のC及びDセグメントの乗用車やハッチバックのように路面にびたっと張り付く感覚を期待するとちょっとがっかりするかも。なんとなく地面から浮いているような蛇行しているような・・・恐怖とは言いませんけど終始落ち着きませんでした。なんとなく走行車線からはみ出しているような気がするとか、どうにもこのサイズになれませんでした。
 荒れた舗装を走っていてもかつてのランドローバー車のように丸みを帯びたショックが伝わってくる。。。のではなく、ガツンビシッとしたもの。ボディ剛性が高いので安っぽくはないけれど、やっぱり気になります。
 このエンジンと8ATの仕事はさすがです。遮音がしっかりしすぎて、ディーゼルエンジンとはまず気づかないでしょう。そのうえ、これだけの重量の車体をかなりの勢いでトルクコンバータのすべりは感じさせず加速させます。高速道路の料金所ダッシュは楽しい楽しい。ブレーキは片押しタイプですが、効きそのものに文句はありません。ただし強めの減速をさせたいときは車重を意識して、いつもより早め強めに踏み込んだほうがいいでしょう。フィーリングはかっくんではなく踏力で調整できるソリッドな感じ。これはブレーキを踏むこと自体が楽しい部類です。 
 郊外のワインディングを少々飛ばしたくらいでは何も起きません。これはかなりの驚きでした。ドアンダーでカーブをはみ出る恐怖も無く、ハンドルを切ってから前輪にスリップアングルが付き、フロント外がスッと沈んで車の向きが変わり。。。の一連の流れがとても自然。また、ステアリングから伝わる感触はEPSそのものであり、油圧ポンプの濃ーいフィールとはいかないけれど、まずまず路面の状況を伝えてくれて、意外と楽しかったです。
 高速道路では前述どおり路面に張り付く感触は薄めだけれど、100km/h程度ではともかく異様な静かさなので、室内は平和そのもの。100km/hで走っていると、回転計は1500回転くらいだったはずです。うちのトゥインゴだとかなりの騒音なのでこれはもうビックリです。でも、車両が路面にびたっと張り付く感覚が薄いので、違法高速バトルをしようという気に、私はなりませんでした。

④結論
 こうして読み返してみると、決して悪意はないのですが割とネガティブな印象が多いですね。この車を買うことはお金があってもないでしょう。でも、高級SUVの世界の一端を垣間見られたのは貴重な経験でした。各自動車メーカーが1000万円クラスのSUVを多数販売しています。もし試乗できる機会があれば一度は乗ってみて下さい。きっといろんな思いが出てくるはずです。
 最近のランドローバー車を運転したのはこれが唯一。なので断定はできませんが、自分ならディスカバリースポーツか新型イヴォーク、予算があるならレンジローバースポーツの6気筒ディーゼル(ただしこっちはスーパーチャージャー)かな。6気筒ディーゼルはヴェラールには存在しないので要注意。
 SUVは重くて重心が高いので、曲がることに関してはどうしても不利。でも、これを道具として使い倒す、例えば家族で荷物をたくさん積んで出かけたりするのなら、こんなに優れた道具はないと思います。なので、SUVを検討する際はかならず「大、中、小」の各サイズ、できるだけたくさんの車種を試乗して、自分の使い方に最も合った車を見つけて下さい。

 もし私にお金があって買い換えを許されるのなら、トゥインゴGTのマニュアル、アバルト595のコンペ(左MT)、メガーヌGT、フォーカスSTのMTを愛知の某フォード屋さんから買う、アルファロメオジュリア(ディーゼルが意外と良かった)のどれかを買うでしょう。現実には新型の日産デイズかジムニーでしょうけど・・・
 しかし、かつて初代ティグアン後期型に乗っていたときに、あの便利さと雪道での頼りがいを十分味わいました。SUVに触れる機会があれば是非一度は試乗もしくは購入してみてはいかがでしょうか。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
経験値♪ (kick)
2019-06-15 07:32:46
しっかり読ませていただきました。
自分の価値観、ハードルを持って、そしてこれまでの愛車や試乗の経験っていうのが効いていますよ。オイラの経験や記憶もオーバラップしてウンウンと頷いていました。
1 よじ登り
これ、ドラポジとも密接で見晴らしが良いと精神衛生上よろしい効果はありますね。スポーティーさはスポイルされますけど。
デリカスペースギア乗ってた時は、パワードスーツってこんな感じ?って自分がでっかくなった気分でした。結局、大きさに耐えられなかった嫁さんの意見で初代エクストレイルに乗り換えました。(涙)

2 革シート
高級車の代名詞ですけどね、キュッ、ギュッっていう音に違和感多く、ファブリックやPUの方が性に合うって…貧乏性?

3 トリップメーター
最近のはわからんとです!メーターから爪楊枝のごとく生えているのが良い。カッコ悪いけど。(笑)一つのボタンを押すと表示が次々変わるのがわかり良いけど、多機能って本当に必要か?後付けのメーターの方が男気があってよろし!

4 大きさ
今年始めに中型限定解除の免許取得。11トントラックを自動車学校内で乗ったけど、幅はすぐ慣れる。長さがねぇ…パーキングに交差点、内輪差やスペースの感覚は、1週間あれば慣れるけど、毎日は嫌だなぁ。

5 身の丈サイズ
生活様式が一番影響します。(財源と嫁さんという説が真性だけど)
刺激のあるアバルト、無しの簡易オープンの奴はそそられます。
今、車中泊ってのがトレンドみたいで、ハイエース改造とか良くウェブで見かけます。軽箱バンも筆頭。
オイラ、今、エブリィワゴンのOEM乗ってますけど、高い乗車時の目線と3×6のコンパネサクッと載せられる積載能力と年間維持費、取り回しが選択の決め手でした。
その代りキャブオーバーなんで煩い、一昔前の設計なので燃費悪し(4ATって何!)と走りの趣味性が皆無ってのが悲しい。
でも、でっかいプラモみたいでチョコチョコロープライスで手を入れられるのは楽しい。

こと、その時のライフスタイルにアジャストしていればそれが愛に変わりますね。

あっ、英国高級車のランドローバーね、ディスコは昔から無骨さが好きなんで、アバタもエクボならって思うけど、財源手当てがねぇ。(笑)
返信する
やっぱり最後はお金w (とみぞう)
2019-06-15 21:21:05
最後はお金w
駄文にお付き合いありがとうございます(^_^;)

1について
視点が高いと大きく感じる、、、まさにそのとおりだと思います。

2について
BMW5シリーズでも、革シートは固くてゴワついたものが多かったです。最新のG30は触れたことが無いのでわかりませんが、先代のF10はそんな感じでした。レクサスのLSクラスに使われている革の方がかなりしっとりしていた記憶があります。買う前に実車にふれましょう!といつも言っているのはそういうこともあるんです。

3について
沢山の情報を見られるのはいいのでしょうけど、多ければいいわけではないですね。適正量であっても、その出し方がわかりにくいのが多いのがちょっとなぁと思います、、、

4について
幅は慣れるのですね。なかなか2m幅のクルマを動かす機会がなくて難儀しましたw
乗用車の長さについては個人的には4.5m以内が理想ですが、クルマが巨大化している昨今、中型セダンなら簡単に越えてしまいますね(^_^;) アコード、カムリ、VWパサート等。個人的イチオシセダンのアルファロメオジュリア(ディーゼルがとても良かった。。。)もそうです。

5について
題名のとおり、最後はお金かとw
それでも、ちっちゃなクルマで街中をフラフラするのってホント楽しいんです。本日試乗させていただいた、エクリプスクロスのターボディーゼルがホント良くて。それでも自分のトゥインゴ3に乗ったら「やっぱこれいいな」と思いましたもの。負け惜しみじゃ無くてね。

新型ディフェンダーが出るのが時間の問題とのこと。無骨なクルマは自分も好きなので、新型ラングラーとともに気になる1台です(^_^)v
返信する