たまたま、タイムズレンタカーにて「ジャガーランドローバー、料金半額キャンペーン」をやっているというので、嫁に無理を言って借りてみることにしました。12時間で15000円ほどです。
乗ったのは、ディスカバリーの「HSE Td6」、いわゆるV型6気筒ターボディーゼルエンジン搭載車です。
サイズや重量などの諸元は・・・
(エンジンと変速機)
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW/PS) 190 / 258
最大トルク(N・m) 600
トランスミッション 8速オートマチック
(ボディサイズなど)
全長(mm) 4,970
ホイールベース(mm) 2,925
全高(mm) 1,890
トレッド(前)(mm) 1,705
トレッド(後)(mm) 1,700
全幅(mm) 2,000
車両重量(kg)重量 2,380
タイヤサイズ 255/55/R20
(価格)
¥8,709,000から
①見た目
直線基調のデザイン、私は好みです。ボディカラーが白だったのでずいぶんでかく見えました。実際デカイのですけど。
②室内に入ってみると
小型SUVやミニバンと違って、ドアを開けて乗り込むときには、スッと腰を入れれば済む・・・とはいかず、上に登るような動作が必要になります。ランクルやプラドがどうだったかはっきりと覚えてませんが、あちらよりは上に上がる量は少なく済んだような気がします。
ひとまず運転席に座ってドライビングポジションを決めるのですが、以前のようなコマンドポジションはもう存在しません。普通の乗用車より多少SUVっぽい程度で、ペダルを真上から踏みつけるとまではいかない感じです。ペダルの位置は良好。左側にオフセットはしておらず、ハンドルの位置も体の中心に合っていました。ステアリングホイルは最近はやりの楕円形では無く、円形で最近の平均では細身。最近のBMWのようにぶっといものではありません。しかしながら、長時間運転し続けると固い革シートでなんだがおしりが痛くなり、なんども尻をずらしながら運転してました。これは高額なクルマとしては致命的では無いでしょうか。でも、助手席に座っていた嫁は何も言っていないので、もしかしたら自分の尻の肉が薄いのか、ドラポジの取り方が悪かったのか・・・どうなんでしょうか。
広大な室内なので室内の圧迫感はまるでなく、かといってだだっ広くて落ち着かないということもなく。心理的なストレスは皆無。でも、2列目のシートに座ると、トルソアングルと座面の角度がぴたっと来ない。膝の裏と座面を合わせると、つま先をやけに伸ばされるし、かかとの角度優先だと膝の裏が浮くしで、どうにも落ち着かない。これならアウディQ2の後席のほうがかなり良かったです。また、これはたまたまですが、3列目のシートは電動折りたたみ式ですが、たたもうとすると完全にたたまれた位置から勝手に起き上がってきました。あれ?と思って再度スイッチを入れても同じ。結果、広大なラゲッジスペースを見ることはできませんでした。しかも左半分だけに出た症状なので、私の操作が悪かったとは思えない。。。マイカーだったら営業さんに電話、場合によっては修理でしょうか。
インパネに付いてる数々のスイッチについて、取説は全く見ずに終始過ごしました。最近の高級車は機能がたくさんあって、恐らくレンタル中に試せなかった機能があるのでしょうが、ディスカバリーのインパネのボタンの数はさほど多く感じなかったし、配置や形状についても乗員がいらいらするような人間工学クソッタレ的な感覚は無かったです。唯一、トリップ計のリセットの仕方がさいごまでわからなかったくらい。音楽を聴くためのスマホ接続、車間維持機能付きクルーズコントロール、空調機能、車速計とタコメーターのデザイン選択(といっても最初決めた状態から全くいじりませんでしたが)、これらは説明無しで簡単にできました。メーターはフルデジタルです。個人的にはあまり好きでは無いのですけど、このクルマに関して言えば特にイヤだとは感じませんでした。高精細なのと、最新のBMWやプジョーのようにタコメーターが反時計回りになったりもせず、奇をてらっていないからでしょうか。これなら老眼の入った私の眼にもとてもやさしいですね。考え方変わりそう。にしても、ダイヤル式のPRNDはいまいち。DからRにさくっと入れたいとき、何度かPまで行きすぎましたw
③運転しましょう
これだけ巨大なクルマです。最新の高層ビルの地下駐車場であっても、出口に出るまで結構気を遣いますね。道を間違って一度バックしましたが、かなり怖かったです。普段のクルマがトゥインゴですから余計そう思います。
これは市街地、郊外、高速、全てにおいてですが、欧州のC及びDセグメントの乗用車やハッチバックのように路面にびたっと張り付く感覚を期待するとちょっとがっかりするかも。なんとなく地面から浮いているような蛇行しているような・・・恐怖とは言いませんけど終始落ち着きませんでした。なんとなく走行車線からはみ出しているような気がするとか、どうにもこのサイズになれませんでした。
荒れた舗装を走っていてもかつてのランドローバー車のように丸みを帯びたショックが伝わってくる。。。のではなく、ガツンビシッとしたもの。ボディ剛性が高いので安っぽくはないけれど、やっぱり気になります。
このエンジンと8ATの仕事はさすがです。遮音がしっかりしすぎて、ディーゼルエンジンとはまず気づかないでしょう。そのうえ、これだけの重量の車体をかなりの勢いでトルクコンバータのすべりは感じさせず加速させます。高速道路の料金所ダッシュは楽しい楽しい。ブレーキは片押しタイプですが、効きそのものに文句はありません。ただし強めの減速をさせたいときは車重を意識して、いつもより早め強めに踏み込んだほうがいいでしょう。フィーリングはかっくんではなく踏力で調整できるソリッドな感じ。これはブレーキを踏むこと自体が楽しい部類です。
郊外のワインディングを少々飛ばしたくらいでは何も起きません。これはかなりの驚きでした。ドアンダーでカーブをはみ出る恐怖も無く、ハンドルを切ってから前輪にスリップアングルが付き、フロント外がスッと沈んで車の向きが変わり。。。の一連の流れがとても自然。また、ステアリングから伝わる感触はEPSそのものであり、油圧ポンプの濃ーいフィールとはいかないけれど、まずまず路面の状況を伝えてくれて、意外と楽しかったです。
高速道路では前述どおり路面に張り付く感触は薄めだけれど、100km/h程度ではともかく異様な静かさなので、室内は平和そのもの。100km/hで走っていると、回転計は1500回転くらいだったはずです。うちのトゥインゴだとかなりの騒音なのでこれはもうビックリです。でも、車両が路面にびたっと張り付く感覚が薄いので、違法高速バトルをしようという気に、私はなりませんでした。
④結論
こうして読み返してみると、決して悪意はないのですが割とネガティブな印象が多いですね。この車を買うことはお金があってもないでしょう。でも、高級SUVの世界の一端を垣間見られたのは貴重な経験でした。各自動車メーカーが1000万円クラスのSUVを多数販売しています。もし試乗できる機会があれば一度は乗ってみて下さい。きっといろんな思いが出てくるはずです。
最近のランドローバー車を運転したのはこれが唯一。なので断定はできませんが、自分ならディスカバリースポーツか新型イヴォーク、予算があるならレンジローバースポーツの6気筒ディーゼル(ただしこっちはスーパーチャージャー)かな。6気筒ディーゼルはヴェラールには存在しないので要注意。
SUVは重くて重心が高いので、曲がることに関してはどうしても不利。でも、これを道具として使い倒す、例えば家族で荷物をたくさん積んで出かけたりするのなら、こんなに優れた道具はないと思います。なので、SUVを検討する際はかならず「大、中、小」の各サイズ、できるだけたくさんの車種を試乗して、自分の使い方に最も合った車を見つけて下さい。
もし私にお金があって買い換えを許されるのなら、トゥインゴGTのマニュアル、アバルト595のコンペ(左MT)、メガーヌGT、フォーカスSTのMTを愛知の某フォード屋さんから買う、アルファロメオジュリア(ディーゼルが意外と良かった)のどれかを買うでしょう。現実には新型の日産デイズかジムニーでしょうけど・・・
しかし、かつて初代ティグアン後期型に乗っていたときに、あの便利さと雪道での頼りがいを十分味わいました。SUVに触れる機会があれば是非一度は試乗もしくは購入してみてはいかがでしょうか。
乗ったのは、ディスカバリーの「HSE Td6」、いわゆるV型6気筒ターボディーゼルエンジン搭載車です。
サイズや重量などの諸元は・・・
(エンジンと変速機)
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW/PS) 190 / 258
最大トルク(N・m) 600
トランスミッション 8速オートマチック
(ボディサイズなど)
全長(mm) 4,970
ホイールベース(mm) 2,925
全高(mm) 1,890
トレッド(前)(mm) 1,705
トレッド(後)(mm) 1,700
全幅(mm) 2,000
車両重量(kg)重量 2,380
タイヤサイズ 255/55/R20
(価格)
¥8,709,000から
①見た目
直線基調のデザイン、私は好みです。ボディカラーが白だったのでずいぶんでかく見えました。実際デカイのですけど。
②室内に入ってみると
小型SUVやミニバンと違って、ドアを開けて乗り込むときには、スッと腰を入れれば済む・・・とはいかず、上に登るような動作が必要になります。ランクルやプラドがどうだったかはっきりと覚えてませんが、あちらよりは上に上がる量は少なく済んだような気がします。
ひとまず運転席に座ってドライビングポジションを決めるのですが、以前のようなコマンドポジションはもう存在しません。普通の乗用車より多少SUVっぽい程度で、ペダルを真上から踏みつけるとまではいかない感じです。ペダルの位置は良好。左側にオフセットはしておらず、ハンドルの位置も体の中心に合っていました。ステアリングホイルは最近はやりの楕円形では無く、円形で最近の平均では細身。最近のBMWのようにぶっといものではありません。しかしながら、長時間運転し続けると固い革シートでなんだがおしりが痛くなり、なんども尻をずらしながら運転してました。これは高額なクルマとしては致命的では無いでしょうか。でも、助手席に座っていた嫁は何も言っていないので、もしかしたら自分の尻の肉が薄いのか、ドラポジの取り方が悪かったのか・・・どうなんでしょうか。
広大な室内なので室内の圧迫感はまるでなく、かといってだだっ広くて落ち着かないということもなく。心理的なストレスは皆無。でも、2列目のシートに座ると、トルソアングルと座面の角度がぴたっと来ない。膝の裏と座面を合わせると、つま先をやけに伸ばされるし、かかとの角度優先だと膝の裏が浮くしで、どうにも落ち着かない。これならアウディQ2の後席のほうがかなり良かったです。また、これはたまたまですが、3列目のシートは電動折りたたみ式ですが、たたもうとすると完全にたたまれた位置から勝手に起き上がってきました。あれ?と思って再度スイッチを入れても同じ。結果、広大なラゲッジスペースを見ることはできませんでした。しかも左半分だけに出た症状なので、私の操作が悪かったとは思えない。。。マイカーだったら営業さんに電話、場合によっては修理でしょうか。
インパネに付いてる数々のスイッチについて、取説は全く見ずに終始過ごしました。最近の高級車は機能がたくさんあって、恐らくレンタル中に試せなかった機能があるのでしょうが、ディスカバリーのインパネのボタンの数はさほど多く感じなかったし、配置や形状についても乗員がいらいらするような人間工学クソッタレ的な感覚は無かったです。唯一、トリップ計のリセットの仕方がさいごまでわからなかったくらい。音楽を聴くためのスマホ接続、車間維持機能付きクルーズコントロール、空調機能、車速計とタコメーターのデザイン選択(といっても最初決めた状態から全くいじりませんでしたが)、これらは説明無しで簡単にできました。メーターはフルデジタルです。個人的にはあまり好きでは無いのですけど、このクルマに関して言えば特にイヤだとは感じませんでした。高精細なのと、最新のBMWやプジョーのようにタコメーターが反時計回りになったりもせず、奇をてらっていないからでしょうか。これなら老眼の入った私の眼にもとてもやさしいですね。考え方変わりそう。にしても、ダイヤル式のPRNDはいまいち。DからRにさくっと入れたいとき、何度かPまで行きすぎましたw
③運転しましょう
これだけ巨大なクルマです。最新の高層ビルの地下駐車場であっても、出口に出るまで結構気を遣いますね。道を間違って一度バックしましたが、かなり怖かったです。普段のクルマがトゥインゴですから余計そう思います。
これは市街地、郊外、高速、全てにおいてですが、欧州のC及びDセグメントの乗用車やハッチバックのように路面にびたっと張り付く感覚を期待するとちょっとがっかりするかも。なんとなく地面から浮いているような蛇行しているような・・・恐怖とは言いませんけど終始落ち着きませんでした。なんとなく走行車線からはみ出しているような気がするとか、どうにもこのサイズになれませんでした。
荒れた舗装を走っていてもかつてのランドローバー車のように丸みを帯びたショックが伝わってくる。。。のではなく、ガツンビシッとしたもの。ボディ剛性が高いので安っぽくはないけれど、やっぱり気になります。
このエンジンと8ATの仕事はさすがです。遮音がしっかりしすぎて、ディーゼルエンジンとはまず気づかないでしょう。そのうえ、これだけの重量の車体をかなりの勢いでトルクコンバータのすべりは感じさせず加速させます。高速道路の料金所ダッシュは楽しい楽しい。ブレーキは片押しタイプですが、効きそのものに文句はありません。ただし強めの減速をさせたいときは車重を意識して、いつもより早め強めに踏み込んだほうがいいでしょう。フィーリングはかっくんではなく踏力で調整できるソリッドな感じ。これはブレーキを踏むこと自体が楽しい部類です。
郊外のワインディングを少々飛ばしたくらいでは何も起きません。これはかなりの驚きでした。ドアンダーでカーブをはみ出る恐怖も無く、ハンドルを切ってから前輪にスリップアングルが付き、フロント外がスッと沈んで車の向きが変わり。。。の一連の流れがとても自然。また、ステアリングから伝わる感触はEPSそのものであり、油圧ポンプの濃ーいフィールとはいかないけれど、まずまず路面の状況を伝えてくれて、意外と楽しかったです。
高速道路では前述どおり路面に張り付く感触は薄めだけれど、100km/h程度ではともかく異様な静かさなので、室内は平和そのもの。100km/hで走っていると、回転計は1500回転くらいだったはずです。うちのトゥインゴだとかなりの騒音なのでこれはもうビックリです。でも、車両が路面にびたっと張り付く感覚が薄いので、違法高速バトルをしようという気に、私はなりませんでした。
④結論
こうして読み返してみると、決して悪意はないのですが割とネガティブな印象が多いですね。この車を買うことはお金があってもないでしょう。でも、高級SUVの世界の一端を垣間見られたのは貴重な経験でした。各自動車メーカーが1000万円クラスのSUVを多数販売しています。もし試乗できる機会があれば一度は乗ってみて下さい。きっといろんな思いが出てくるはずです。
最近のランドローバー車を運転したのはこれが唯一。なので断定はできませんが、自分ならディスカバリースポーツか新型イヴォーク、予算があるならレンジローバースポーツの6気筒ディーゼル(ただしこっちはスーパーチャージャー)かな。6気筒ディーゼルはヴェラールには存在しないので要注意。
SUVは重くて重心が高いので、曲がることに関してはどうしても不利。でも、これを道具として使い倒す、例えば家族で荷物をたくさん積んで出かけたりするのなら、こんなに優れた道具はないと思います。なので、SUVを検討する際はかならず「大、中、小」の各サイズ、できるだけたくさんの車種を試乗して、自分の使い方に最も合った車を見つけて下さい。
もし私にお金があって買い換えを許されるのなら、トゥインゴGTのマニュアル、アバルト595のコンペ(左MT)、メガーヌGT、フォーカスSTのMTを愛知の某フォード屋さんから買う、アルファロメオジュリア(ディーゼルが意外と良かった)のどれかを買うでしょう。現実には新型の日産デイズかジムニーでしょうけど・・・
しかし、かつて初代ティグアン後期型に乗っていたときに、あの便利さと雪道での頼りがいを十分味わいました。SUVに触れる機会があれば是非一度は試乗もしくは購入してみてはいかがでしょうか。