母の日は、カーネーション

田園では、店内の花を活ける担当者に、私らの好みを理解して貰う為に、
次のような話をしていました。
「　うち（田園）では、要らない花がふたつあります。カーネーションとチューリップです！　」
と、ここまで言っといて　・・・
「　欲しいのは、野の花、山野草（茶花）。　花がなくとも構わない。　葉や枝だけでも良い。　」
聞いた者は、ボー然として打ちひしがれます。
華麗なるおクラブ風のお花いじりが出来ると思っていたからです。

やった者でないと解りませんが、言うは安し、行うは難しです。
夏の暑い日は、やっと取ってきても、しおれて活き上がらない野草が多い。
冬は、なかなか花のあるのが手に入らない。
やはり　“　野に置け　れんげ草　”　という気持ちになります。

やっと活き上がらせて生けても、たった一日の命です。
次の日は、ヘタった枝を切り落として、又やり直し。
時々は、野草に取り付いている虫チャンがうごめいていたり　・・・

それでも、作家物の花器と野草がマリアージュした時は、嬉しくなって、
さらに冷酒が進みます。
今どき、そこまでして、花を飾る店も少なくなりました　・・・　
たくさんの造花でなく、ほんの一輪、自然の物があれば、酒飲みには嬉しいものですが　・・・。

　　《　浪ヤンの旦那様・トヨポン・ヒゲの車には、バケツ（水入れ用）・ハサミ・軍手が
　　　　常備されていました。　感謝！　感謝！　》
　　〈　秋山先生の版画とサルトリイバラ（団子の葉）　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ある日の田園・小上がり席

さァ、明日は、チューリップとカーネーションの好きなヒゲの母ちゃんを訪ねよう。
母の日用の幕の内弁当とビールを持って。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　〈　一足早く、あけみ母ちゃんがもらった菓子　〉