酒呑みは色好み？

先日、日本酒が有りそうな新しい店を見つけて行った。
今風な居酒屋モードで料理もまァまァ、酒の銘柄もそこそこ揃っていた。
しかし、出てくる器はどれもこれも、流行の白色ものだ。
ヒゲは、腹の中で思わず叫んでしまった？！
「　なんだこれは！　白いだけの器ばかり。　日本の酒飲みをナメルんじゃネエや　（怒）。　
　　ここはケンタッキー・バーか？　色盲のアメ公野郎と一緒にするんじゃネエ！　
　　これじゃ、犬のエサ入れと同じじゃないか！　」　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
日本人は、柿右衛門の　『　赤　』　、
九谷の　『　青　』　をめでながら、
一方で、備前の　『　土色・火色　』　も、味わう民族なのだ。
　

それが、なんだ、近頃の器ときたら　（怒）　・・・
安いから、補充が効くからと、どこの店にいっても同じ器。
百円Ｓやカタログ本のプレス物の白ばかり。

こんなんじゃ、日本人は総色盲になったるで！
それにしても、酒呑みも酒呑みだ、
こんな器ばかり供されて、怒って見せないのか？　悔しくないのか？
日本酒が不味くなるワ。
日本酒を呑む折は、やはり　『　艶　（ツヤ）　』　が欲しいものなのだ。

人気者のＴＶ番組　『　鑑定団　』　なんて、何故日本人を啓発しないのだ？
なるほど、扱っているのは古陶なんで、エリア外というのは解るが　・・・　。
偶には、現代物の器を取り上げ、いい器のある店でも誉めたらどうだ。

しようがない、バーボンでも呑むかと、開き直った。
そうして、ブツブツ文句言いながら、隣のネエちゃんのミニスカートばかり覗いていたヒゲ。
見かねたカァちゃんが　「　器も女も、上品な色好みにならんと！
　　　　　　　　　　　　　　　 下品な色狂　（イロキチ）は、酒も不味くなるよ！　」　と。