田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

食の壷

2010-05-30 19:49:37 | よもやま話・料理編
NHKで “ 美の壷 ” というのをやっている。    
工芸品を、ある種の捉え方をすると、美が見えてくるという訳です。
見落としがちなポイントを解りやすく説明してある番組だ。

何かの本で、ある蕎麦屋の主人が、    
客から 「 ここの御蕎麦、 “ 切り口 ” が、立ってますね! 」 と言われ、
長年の苦労が報われた瞬間でしたと述べるシーンがあった。

そうか! 他の料理でも、案外そんな盲点みたいな所、ギョウサンあるやないか!
店でも、中々説明出来なかったけど、折々に思い出して、皆さんにも “ 食の壷 ” 
を紹介して行きたい。

今日は、刺し身にする工程のひとつ 『 皮の引き方 』 について話そう。
魚は 『 真鯛 』
その背方でもいいですが、腹側の方が解りやすいでしょう。
た~だ、皮を取るだけなんて、誰でも出来るだろう? とお思いでしょう。
が、こんなものでも、腕の差が出るのです。

“ 鯛だから、皮を引いたら、赤い縞状が出るもの ”
なるほど、これはこれで普通の仕事なんですが、ちょっとウルサ型の京都あたりでは、
違うんです。
刺し身の旨味のひとつが、脂肪分。
それは、 “ 皮と身の間 ! ” に存在します。 だから、やっかいなのです。
皮は取っても、脂肪分は身に残さなければなりません。 
上手な板前の引いた鯛は、 『 白 』 い色が残っています。
この霜の降ったような所が、 『 銀皮 』 と言う脂肪なのです。
醤油に浸せば、脂が散るのが解ります。
これがなくなった 『 赤い鯛 』 は、マァ “ 並 ” の腕といった所。
さらに、赤い縞状が、所々包丁で削られているのは、 “ 下 ” と言いましょうか、
素人さんのやる所ですね。
                     
今度、“ ショーケース ” の置いてある御店に行った時にでも、楽しんで下さい。
のぞいた後、 「 親父さん、この鯛の皮引き、実に見事ですね! 」 とでも誉めてみても。
そこの店主、 「 何者だ? このお客さんは! 」
思いもかけない所を言われて、ドッキリでしょう。
ただ、熊本の方は、余り気も留めない仕事なんですが ・・・ 。
そして、飲み物は、徳島の地酒 “ 鳴門鯛 ” を注文しましょう。  
え? 置いてない? まぁ、そういう事もありますがな (笑)
                                     
コメント
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M ・ マウンテン様へ

2010-05-30 01:57:05 | ヒゲの盤上の世界
ヒゲの本は、この門脇さんよりずーっと古い (笑) 時代の物です。
昭和40年代 (!!) に、将棋連盟より “ 予約製造 ” という、
今ではレアな手造り本で御座いました。


          
  

この、iPadで書籍という時代、こんな和紙を束ねて糸で綴じたような江戸時代本、
どうなるんでしょう!?
今度生まれる孫に、「 ジィーちゃんの時代、こんな本もあったんだよ。 」 と、
話す日が来るんでしょうか。 (笑)
コメント (1)
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