見識～レモン・スライス

今日の話も、どこでも見かけるシーンです。
ほとんどの居酒屋さんでよく見る、半月スライス・レモン。
ほら、唐揚げとか焼き魚なんかに、必ず付いてるじゃあありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
料理人に意識を持たせる為、皆さんに質問して貰いたいセリフが有ります。
「　あの～　このレモンって、この魚に絞る為のモノですか？　」
そう言いながら、半月スライス・レモンをつまんで持ち上げて見せるのです。
板場は、決まり文句でお答えます。
「　ハイ、それはお好み（！？）で、絞って頂くモノでして　」　と嘘ぶく事でしょう。
皆さん、こんなんで納得してはいけません。
更に追及の手を。　（笑）
１ｍｍの薄さでスライスされたレモンの両端つまんで、
「　コレをねじって絞ると良いのよネ？　（怒）　」　と言いながら、板場の目の前で、
これでもかとねじって見せましょう。　一滴も汁が出ない事を確認させる為に。
同じ質問に、　「　ハイ、それはタダの飾りです。　」　と答えた板場には、
金を貸しても良いでしょう。
しかし、最初の絞れ！と言った板場には、貴方お金貸せますか？　（笑）

おい、おい、レモンを絞らせる積もりなら、せめてクシ型程度にはしましょうネ。
そのクシ形レモンですが、何も考えずにワンパターンで、全ての焼き魚に付けるのはどうか？
レモンとの相性（！）を顧慮して、添えて貰いたいものだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
やはり、半月スライスレモンを使った仕事ですが。
よく造りの間に、レモンを挟み込んで有りますネ。
これが両刃の剣でして、この仕事は直接、味に関わるからです。
成る程、天然の魚によっては、生息地の影響が大きいのが有ります。
すると、どうしても癖が強い上身になっている事がある。
そんな時、レモンの風味を欲しくなるのは、理解出来ます。
しかし意味もなく、ムシャだけで使用すると、「　何で酸味が刺身に付けてあるんだ？　」　
と云う事に。
良く考えて使用しましょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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