田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

昭和のシナ料理

2017-08-23 16:49:47 | よもやま話・料理編
先日、熊本市のホテルで、中華料理を頂きました。
洗練された料理が、まるでフランス料理みたいに、一品一品ずつ登場します。
ひとり前ずつ分けてあるから、呑み助には大変ありがたいサービスです。
あか抜けて良いのですが、ヒゲは妙な寂しさを感じるのでした。

昭和30年代のヒゲ達には、中華料理はハレのご馳走でした。
「 今日は、シナ料理 」 と聞いただけで、ウキウキ。
上通りに在る店に入ると、其処には赤い円卓。
             
これが、更に小学生の気分を高揚させるのでした。
この頃から、中華料理には赤い円卓が似合うと、刷り込まれて居るのです。(笑)

前菜が登場します。   
少年ヒゲは、紅いふちどりの焼き豚風な料理に手が行きます。
先ずは、肉や!
当時、めったな事では、肉を口にすることは出来ません。
おッと、ピータンを取り損なわない様に。  
現代中華料理では、もう登場する機会が少ないみたいですが?

まもなく、スープが出ます。 
今でこそ、熊本の郷土料理として有名な太平燕(タイピーエン)ですが、
当時は中華スープみたいなイメージ。
湯のみサイズの器に、取り分けてもらいます。
揚げた卵が入ればラッキー!
                   
次は、スーパイコ!
京都に上った時、メニューに酢豚とあり、豚の酢の物なんか喰えるかと思ったら、
熊本で言うスーパイコでした。 (汗)
腹を空かした小学生には、廻る赤い円卓は修養の場でもありました。
ジーと自分の前に鉢が来るまで、お利口さんにして待つ!
順番を重んじる、日本の文化です。
               
その頃まだ珍しい、パイナップルが小学生には嬉しい。
少しぐらい時間が経っても、一盛りにしてあるから、冷めにくいのも良い。

そして、メインには、鯉の姿揚げ・餡かけ。
今は、全く見ることの無い幻のメニューです。
             
円卓がひと回りすると、身はありません。
が、なーに、ヒゲ小学生には、鯉のかぶとがあります。
飢えた少年は、ガリガリとカマにかぶりつきご機嫌です。
                    
冒頭の寂しさが分かりました。
鉢盛りで無いから、競争が無いのです。
この回る円卓のイイのは、それぞれの好き嫌いや食欲の具合に合わせて、
ひとつの鉢を取り合うことでしょう。
あてがいぶちでなく、自らの判断で摂る。
           
しかし、その自由さの中で、暗黙のルールがあります。
子どもにとっては、初めての大人のマナーへの登竜門にもなったのですが。
                            
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コメント (2)
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