田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

天ぷらへのいざない~3

2017-08-31 17:01:58 | よもやま話・料理編
以前、キスの天ぷらの話しをしました。
ついでに、もう少し続けます。

90年代 ・・・ 熊本市桜木にあるマルセイ水産(現・魚勢)の午前中。
ヒゲが、色物箱から小キスを選んでいる時でした。
        
       ≪ 種類・型もまちまちな魚達が入っている箱 ≫
熊本は、キスが豊富な土地柄。
塩焼き用のりっぱなサイズは、そんなに多くないけど、
小さい型は目移りする程獲れるのです。

しゃがんでいるヒゲに、同業者が近付いて来ました。
   「 お宅は、なんば探しよっとですか? 」
ヒゲ 「 ハイ、天ぷら用の小キスば、選りよっとです。
     このサイズはひらき用、コレは松葉に。
     こるは、少し大きいから三枚用に。
     今日は、サイズが色々だけん困っととですタイ。 (笑)」
               ≪ 開き ≫
  
                               ≪ コチの松葉 ≫
        ≪ 三枚卸し ≫

同業者 「 ソンこまかつば、いちいち料理しよっとですか!?
      そぎゃんとは、其処のOプライスの冷凍ケースに売ってありますバイ。
      そるも、ちゃんと天ぷら用に開いてあっとばですよ。
      海老も天ぷら用に、のしてあるとが在るですヨ。
      そぎゃん高こうなかですけん。
      たーだ、解凍すっだけで良かけん、板場たちはゆっくり
      パチンコ出来るて喜んどるです。 」
・・・・ ヒゲは、一応、お礼だけは言いいました。
    
もちろんヒゲが、この冷凍商品を購入する事は、ありませんでした。
京都の料理屋では、当然ながら、自らの手で卸した食材しか使いませんでした。
例えば、地中海サラダにタコを使いたいとします。
魚屋から茹でたタコを貰うなんて事は出来ません。
自ら、生蛸の目・口・スミを取り塩もみして、好みの塩加減・茹で加減にします。
今は知りませんが、京都の料理屋では、かたくなにこの風習を守っているものと。
ヒゲは、もちろんですが。

しかも、ここは魚影の濃い熊本の地。
海老やキスなんて、たくさん獲れる所。
そんな所で、何が悲しゅうて、冷凍のキスなんて使うんでしょう。
どこの誰(?)かわからン者が扱こうた様な魚を、お客さんに出せますかいな!
店の品格にもおとりますヤン。

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コメント (4)
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