セピア色の映像

「　ああっ、お前はこんな所に居たのか！？　」
つい最近のニュース。
アメリカ軍巡洋艦・インデアナポリス号をフィリピン沖５千メートルで発見したと。
　　　　　　
戦記物オタクの小学生・ヒゲには、この艦の船影はセピア色に包まれてます。
記憶の中では、数奇な運命をたどった艦艇のひとつだったからです。

雑誌『マル』的には、広島に落とされたリトルボーイを、ケニアン島にまで運んだ艦。
自らの極秘任務で運んだ原爆により、終戦を早める事が出来た。
米国本土に帰れば、英雄として迎えられるハズ。
艦長や部下たちが、そんな楽しい想いを抱いでいたのもむべなるかなでしょう。

日本降伏までのロスタイムを至福の時として、レイテ島に向かいます。
もう、戦力は日本には残って無いハズ。
ジグザグ航法は必要ないと、誰もが思う。
そんな僚艦も居ない重巡に忍び寄るモノがありました。
まさかの日本軍の伊５８。
数発の魚雷（回天か？）が放たれました。
　　　　　　
艦は、瞬く間に海中に引きずり込まれます。
辛うじて生き残った乗組員が海面をただよいます。
しかし、突然の事で救助が遅れることに。
これが、更なる悲劇を！
機械油が浮遊する海上を、三角ヒレが横切って行く。
「　コレは、何だ？　」　水しぶきが上がりました。
漆黒の闇に浮かんでいる乗組員を、サメの大群が襲ったのです。
たちまち、海面は血の色に染まる、阿鼻叫喚の世界。
最近のB級シャーク映画より、よっぽど恐怖をあおります。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ヒーローとして迎えられるハズの軍艦。
しかし、これが米軍最後の沈没艦となるのです。
　　　　　
　　　　　　　　　　　　　

やはり、つい最近のニュース。
グアムの住人がスーパーの食料品を買い占めている光景。
ヒゲ小学６年生の時に見た、白黒のテレビニュースを思い出す。
米国民がスーパーの棚から、食料品をばかい合っている光景でした。
米ソ核戦争に備えて、シェルターに備蓄する為でしょう。
まさか一生の内、二度もこんな光景を見るハメになるとは。
人類は、まことに懲りない動物かもしれない。

　　　　　　　　　　　　
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