田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

天ぷら~バッテンさんへの御返事

2018-06-10 21:25:50 | 田園ものがたり
先日のブログ “ 天ぷら~バイプレーヤー ” へのバッテンさんのコメントに、
面白く興味をそそられましたので、こちらで御返事させて頂きます。

ヒゲの店に、新人が初入店した日。
与えられた仕事を見て、その板場は青ざめます。
海から揚がったまんまの魚たちが、ずらりと並んでいるからです。
目はキトキト、鱗(ウロコ)は逆鱗のごとくびっしり。
口からは、胃が飛び出しています。
新人板場 「 コレは何ですか? 」
ヒ ゲ  「 うん、今日は初日だから、こいつらを水洗いしながら、ぼちぼちやってヤ。 」
新人板場 「 水洗い? 」
                
板場がいぶかるのも無理はありません。
当時の熊本市。
水洗いするのは、魚屋(!)であって、料理人ではない!
こんな認識が、多かったからです。

そんな熊本の常識を、まるで分かってない店が一軒ありました。
ヒゲの店 “ 田園 ” です。
自ら手を汚してない食材は使わないと云う、ガンコな店。
手を汚してないネタは使わないなんて、馬鹿げた信念。
いまどき、笑わせるお店。
       🎶  そんな~ 店も 在~たのね~? ♬
                

そして現在、もう“ 水洗い ” どころではありません。
魚たちは三枚卸しの状態で、海老は揚げるだけの状態で届けられます。
なんて、ありがたい業者さん達でしょうか!?
おかげで、板場君たちはパチンコ遊びのユトリが出来ました。
モチの論、過労死とは無縁の世界。
アベちゃんの、のめり込む働き方改革にもマッチしてます。
               
昔、天ぷらを供しながら、ヒゲはこんなセリフを言っていました。
  「 本日は、天草のフノコ海老で御座います。
     歯ごたえが残るように、包丁してあります。 」
今なら、こう言うセリフに変わるでしょう。
  「 本日は、フィリピンの養殖海老で御座います。
     どこぞの中国人が、皮を剥き腰折りしたモノです。
     まさに、グローバル・スタンダードを画に書いたような天ぷらで御座います。
               ヒ・ヒ・ヒ・ヒー? 」
とてもとても、ヒゲには言えません。
どこの誰が料理したか分からないような食材を、堂々と提供するコンセプトは、
田園にはありませんでした。
              
しかし、人手不足・人材難の現代の日本。
省エネをはかって商いするしか、手がないのでしょうネ。
生のタネを提供する事の大変さを実感するばかりです。
酷い飲食業界で、バッテンさんの苦労が理解出来る瞬間でした。

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コメント (2)
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